
家庭学習が続かない? 子どもが「勉強しやすくなる」3つの工夫
小学校生活・学習情報
家庭学習を続けるには、どうしたらいい?
「勉強しなさい」と声をかけるだけでは、なかなか家庭学習は続きません。
大切なのは、子どもが「これならできそう」と思える状態をつくることです。
家庭学習を始めやすくするには、次の3つの工夫があります。
工夫① 学習に取りかかるハードルを下げる
最初にやることを決めたり、簡単な問題から始めたりして、「始めるまで」の負担を減らしましょう。
工夫② 学習の環境を整える
教材や文房具をすぐ使えるようにするなど、勉強を始めるまでの「探す・片づける」といった手間を減らします。
工夫③ 「すぐ始められる」紙を選ぶ
開けばすぐ始められ、目の前の問題に取り組みやすい紙を活用することで、勉強のハードルが下がることがあります。
次から、この3つの工夫を詳しく解説していきます。
家庭学習が続かない理由って、結局なんだろう?
子どもは「勉強がイヤ」というよりも、スタートするまでに、小さなハードルにつまずいていることがあります。
「勉強する」までには、実はたくさんのハードルがある!
「宿題をやる」。言葉では、そんなに難しいとは思えません。
しかし実際には、そこにたどり着くまでに、意外とたくさんの段階があります。
たとえば、学校から帰ってきたら、
学校から帰る→ランドセルを置く →中身を出す→プリントや宿題を確認する→何からやるか決める→必要な教材を探す→机の上を空ける→鉛筆や消しゴムを用意する
ここまできて、やっと学習スタートです。
これだけの関門を抜けるのは、実は結構大変です。大人でも、やらなければいけないことがあるのに、つい後回しにしてしまうことがありますよね。
勉強を始める前に感じた負担が、やる気をそいでいることがあるのです。
対策→始めるまでの手間を減らす!
取りかかりやすくするには、間の過程を短縮するのもひとつです。たとえば、次のような工夫があります。
☞最初にやるものを決めておく (親が決めておいてもok)
☞宿題や教材を置く場所を決めておく
☞文房具はまとめて、すぐ使えるようにする
☞「30分勉強する」ではなく、「漢字を1ページ」など、やることを具体的にする
つまり「勉強するぞ」と気合いを入れなくても始められる状態にしておくことが、家庭学習を続ける助けになります。
学習のハードルは、ほかにもたくさん……
次のような過ごし方も、家庭学習をストップさせてしまう原因になります。
☞帰宅後、遊んだり動画を見たりしているうちに時間が過ぎる
☞「宿題やったの?」と言われて、「今しようと思ったのに!」とやる気をなくす
☞机には向かったものの、何から始めるか決められない
☞最初に立てた「毎日30分」などの約束が守れなくなり、そのままやらなくなる

無事に家庭学習にたどりつくまでには、様々なハードルやトラップがあることがわかりますね。
まずは「最初のひとつ」を決めておこう!
これらのハードルを飛び越えるには、最初にやることを決めておくのがポイントです。何から始めるか迷わずにいられれば、学習をスタートしやすくなります。
「帰ったら、まず計算ドリル」
「夕食の前に宿題プリントを1枚」
「取り組む時間ではなく、やることを決めておく」
など、まずは「どう始めるか」を決めておくことから考えてみましょう。
うまくいかないときは、やり方を少し変えてみます。「やる気がないからできない」と、原因を子どものせいにするのではなく、「どこでつまずいているのかな」と、原因を探っていきましょう。
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きっちり片付いている=勉強できる環境 じゃない!
勉強するには、きっちりと片付いた学習机が必要? いいえ、そんなことはありません。ダイニングテーブルでもリビングの一角でも、子どもが使いやすければ立派な学習スペースになります。
たとえば、テーブルの上に郵便物やリモコンが置いてあっても、教材を広げるぶんだけ空ければ十分。大切なのは、いつもきれいに整っていることよりも、勉強するときに「さっと使える」ことです。
これならできる! わが家の学習スペース

①文房具はトレーにひとまとめ
鉛筆、消しゴム、定規など、よく使うものはトレーやケースへ。勉強するときは、そのままテーブルに出せます。持ち運びができて、片付けも簡単にできるものを選びましょう。
②教材は「探さなくていい場所」に
教科書やドリル、プリントは、棚やボックスなど決まった場所へ。始めるたびにあちこち探さなくてすむようにしておきます。
③テーブルは全部片付けなくてOK
教材を広げる場所さえあれば十分。勉強に必要なスペースだけをサッと空けましょう。
④テレビやおもちゃは目に入れない
テレビを消したり、おもちゃを視界に入りにくい位置に置いたり。気になるものを少し遠ざけるだけでも違います。
⑤明るさ&室温は大事
暑すぎる、寒すぎる、手元が暗いなど、明るさや室温も集中力に影響します。手もとが少し暗い場合は、スタンドライトなどを足しましょう。
⑥子どもに合った場所を選ぶ
おうちの人にすぐ聞けるほうが安心する子もいれば、少し離れた場所のほうが集中できる子もいます。いつも同じ場所でなくてもok。「どこならやりやすい?」と本人に聞いてみてもよいですね。
終わったら文房具はトレーごと戻し、教材を棚にしまえば、またいつもの生活スペースに戻せます。きょうだいがいて静かにならない場合は、無音にこだわらず、集中しやすい場所を探してみましょう。
学習に取り組むハードルを下げる「紙」という選択
学校ではタブレット、家に帰れば動画やゲーム。今の小学生は、一日の中でデジタル機器の画面を見る時間がかなり長くなっています。
こども家庭庁の令和7年度調査によると、平日のインターネット利用時間は、6~9歳で平均156.1分(約2時間36分)。10歳以上の小学生では平均233.6分(約3時間54分)でした。
小学生は平日、どのくらいネットを使っている?

そんな中、家庭学習では「紙で学ぶ」ことも、学習に取り組みやすくするひとつの方法です。
紙の良さは、開けばすぐに始められるところ。また、鉛筆を使って文字を書いたり、線を引いたり、ページをめくったりと、手を動かしながら学習できるのも、紙ならではの良さです。
さらに、画面を切り替えたり、別のアプリを開いたりすることもないので、目の前の問題に取り組みやすいことも特徴です。
紙のシンプルさは、学習へのハードルを下げてくれることもあるのです。
デジタルか紙かを一律に決めることなく、その日の気分や学習する内容に合わせて使い分けてみましょう。
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「これならできそう」が家庭学習の第一歩

家庭学習は、決まった時間と場所で、毎日決まった量をやらなければいけないわけではありません。大切なのは、少しの工夫で勉強へのハードルを下げることです。
子どもが「これならできそう」と思える形を、家の中で少しずつ見つけていきましょう。
(イラスト:吉田朋子 文:サード・アイ)
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