
小児科医が教える、子どもの花粉症の見分け方をクイズ形式で紹介! 花粉症の対処法も!
必見!ヘルスケア
風邪と見分けがつきにくい子どもの花粉症。小児科医に、見分け方と子どもの花粉症の対処法をうかがいました。
くしゃみや鼻水、目のかゆみなど、不快な症状が現れる花粉症。最近では子どもにも増えていることをご存じでしょうか。子どもの花粉症の特徴や見分け方、治療、生活の工夫について、小児科医 鈴木 洋先生にうかがいました。

鈴木 洋 先生
鈴木こどもクリニック 院長
信州大学医学部卒業。東京大学医学部助手、愛育病院新生児科部長を経て東京都墨田区に「鈴木こどもクリニック」を開業。南米をはじめ30か国以上で、日本人の子どもたちの診療や健康相談等に関わってきた。育児や小児の健康に関する新聞・雑誌記事の執筆、著書等多数。
子どもも花粉症になるの?

春になるとスギやヒノキなどの花粉が飛び始め、目や鼻のムズムズを訴える季節がやってきます。花粉症といえば大人の病気というイメージを持つかたも多いかもしれませんが、近年では未就学児を含む小さな子どもにも花粉症の症状が見られることが増えています。
花粉症は正式には「季節性アレルギー性鼻炎」と呼ばれるアレルギー疾患の一つです。特定の季節に飛散する花粉(春のスギ・ヒノキ・イネ科植物、秋のブタクサなど)が鼻や目の粘膜に付着することで、体の免疫機能が過剰に反応し、鼻水やくしゃみ、目のかゆみといった症状が現れます。
花粉症は大人だけでなく、1〜2歳頃から発症することもあります。家族にアレルギー体質のかたがいる場合、発症リスクが高まる傾向があります。
風邪、それとも花粉症?見分け方のポイント
子どもの花粉症が見落とされやすい理由の一つが、風邪と似た症状を示すことです。では、どう見分ければよいのでしょうか。

答えは…

子どもの場合、鼻づまりで口呼吸になることが多く、「いつも口を開けている」「いびきをかく」「集中力が続かない」といったサインが見られることもあります。また、目を頻繁にこする、肌のかゆみを訴える場合も花粉が原因のことがあります。こうした症状があれば、かかりつけのお医者さんに相談しましょう。
子どもの花粉症の検査と治療
花粉症の診断には、血液検査や皮膚テストなどが用いられます。現在では、少量の血液で複数のアレルゲンに反応があるかを調べられる血液検査が主流です。お子さんでも比較的負担が少なく、スギやヒノキなどの花粉症の要因のほか、食物アレルギーの可能性も調べることができます。アレルギー検査は、小児科、耳鼻科、どちらでも受けられることが多いです。
アレルギーを引き起こす原因物質(アレルゲン)は、花粉のほかにもハウスダストやダニ、カビ、動物の毛などさまざまです。以下は血液検査などで検出可能なアレルゲンの一覧です。

治療は大きく分けて「対症療法」と「根本治療」に分かれます。
対症療法では、抗ヒスタミン薬や点鼻薬、点眼薬を使って症状を抑えます。眠気などの副作用が出にくいタイプの薬も増えています。年齢や症状に応じたものをお医者さんに処方してもらいましょう。
根本治療として注目されているのが「舌下免疫療法」です。スギ花粉、ダニに対して有効な治療法です。原因物質を少量ずつ体に慣らしていく方法で、5歳頃から始められる種類も出ています。ただし、毎日薬を舌の下に1分程度保持する必要があるため、小さなお子さんでは難しい場合も。お医者さんと相談し、開始時期を検討するといいでしょう。
舌下免疫療法は実施している小児科もありますが、耳鼻科のほうが対応している医院が多いです。まずはかかりつけの小児科で相談してみましょう。
日常生活でできる花粉症対策
家庭での工夫でも、花粉症の症状を軽くすることができます。
登園・外あそびの際にできる工夫
- 花粉の飛散が多い日はマスクや花粉対策用メガネ、帽子を活用しましょう。
- 花粉が付着しにくいツルツルした素材の服を選ぶのも有効です。
- 帰宅後は服を玄関の外で軽くはたき、すぐに着替えるようにしましょう(花粉を家の中に持ち込まないため)。
- 手洗いのほか、洗顔やうがいでも花粉を落としましょう。
家内でできる工夫
- 洗濯物はできるだけ室内干しに。外干しする場合は花粉の少ない午前中に短時間で干しましょう。
- 空気清浄機を活用し、フィルター掃除もこまめに行いましょう。
- 換気は窓を小さく開けて短時間で行うといいでしょう。
- 床やカーテンに花粉が溜まりやすいため、掃除機はこまめにかけましょう。
生活習慣の見直し
- 十分な睡眠をとることで免疫バランスを整えましょう。
- バランスのよい食事を意識し、特にビタミンCや発酵食品、食物繊維を含む食品を摂るとよいでしょう。
- ストレスや疲労もアレルギーを悪化させます。規則正しい生活リズムを大切にしましょう。
子どもが春先にかかりやすい病気
春は花粉症のほかにも、インフルエンザやウイルス性胃腸炎など、注意したい感染症が増える季節です。
特に3月頃はA型からB型インフルエンザへの移行期であり、発熱・倦怠感・鼻症状が重なると花粉症との区別がつきにくくなることもあります。また、ノロウイルスやロタウイルスによる胃腸炎も流行しやすく、発熱や嘔吐を伴うことが多いのが特徴です。
自己判断せず、気になる症状がある場合は早めにお医者さんに相談するようにしましょう。
まとめ
子どもの花粉症は決して珍しいものではありません。風邪と違い、長く続く鼻水やくしゃみ、目のかゆみが見られたら、花粉症を疑ってみましょう。検査によって原因を特定し、適切な治療と生活の工夫を取り入れることで、春先の不快な症状を軽減できます。
子どもたちが春の外あそびや登園を楽しく、快適に過ごせるように、正しい知識を持ち、早めに対応してあげることが大切です。
取材・文/那須由枝 編集協力/東京通信社 イラスト/おおたきょうこ
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