動物の子育てクイズ第二弾 海の生き物
めざせ!ポピ親
さまざまな動物の子育てを知ると、ヒトの子育てのヒントが見つかるかも⁉ 今回は海の生き物の子育てにスポットを当てます。
Q1 テンジクダイは、どんなふうに子育てする?
①オスが口の中で卵を保護する
②メスがつきっきりで世話する
③オスもメスも何もしない
A1 ①オスが口の中で卵を保護する
テンジクダイは、産卵と放精が終わると、オスがすぐに卵塊をくわえて子育てを始めます。口の中いっぱいの卵に新鮮な海水を送るため、口をパクパクさせたり、卵を吐き出してもう一度くわえ直したり、熱心に世話をします。しかも、卵が孵化するまで、オスは何も食べないとか。テンジクダイのお父さんは、空腹に耐えつつ、熱心に子育てに取り組んでいるのです。
Q2 タコは、卵が孵化するまでメスが世話をします。その後は?
①しばらく子どもたちを腕の間に隠して、一緒に過ごす。
②次の産卵に向けて準備する。
③死んでしまう。
A2 ③死んでしまう。
タコの繁殖行動は、オスもメスも生涯に1回だけ。オスはすぐに死んでしまうため、メスが巣穴の中で卵を守り続けます。卵をなでてゴミやカビを取り除いたり、水を吹きかけて新鮮な水を送ったりします。卵が孵化するまで、マダコで1カ月、冷たい海のため卵の成長が遅いミズダコは6~10カ月、何も食べずに卵につきっきりです。そうして命のバトンを渡したら、メスも力尽きて命を終えるのです。海での子育ては、何とも厳しいですね。
Q3 ヒゲペンギンの子育てスタイルは?
①オスとメスが協力して子育てする。
②メスだけ子育てする。
③オスだけ子育てする。
A3 ①オスとメスが協力して子育てする。
ヒゲペンギンのオスとメスは、交代で巣を守ります。片方が子ども(通常は2羽)を守る間、パートナーは子どもに与えるエサをとるために海に行きます。パートナーが戻ってきたら交替。産卵から子どもが巣立つまでの2カ月間、子育ては24時間体制で続きます。ヒゲペンギンの子育ては、男女平等なんですね。
Q4 アデリーペンギンには、保育所システムがある?
①ない
②ある
③昔はあったが、今は見られない
A4 ②ある
集団繁殖をする鳥類の中には、ヒナがある程度育つと、それぞれの巣から離れて、ヒナだけの生育集団「クレイシ」を作るケースがあります。「クレイシ」は、保育所のようなもの。両親がエサを獲りにいっている間、大勢で集まってお互いに温めあったり、捕食者から狙われるリスクを減らしたりする役割を果たしています。
Q5 野生のイルカは、母親代わりに子育てをする?
①する
②しない
③血縁なら、する。
A5 ①する
2016年、英科学誌が野生の若いメスイルカ(ミナミハンドウイルカ)が母親を亡くして孤児になった子どものイルカを育てている事例を発表。しかも、このメスは実母のイルカとの血縁関係がなく、特に仲がよかったわけでもなかったことが判明。知能が高いとされるイルカは、ヒトと同じように幼い子どもを不憫に思い、里親のような子育て行動をするのかもしれません。
この世に生まれて、育って、次世代へと命のバトンをつなぐ。私たちヒトは、成長までに長い時間がかかります。子どもが独り立ちするまで、両親や祖父母、地域の人々、みんなで協力し、助け合いながら、見守っていきたいですね。