
ADHDの傾向があります。3年生になってついていくのが大変になりました…
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ADHDの傾向があります。3年生になってついていくのが大変になりました…
小3・女児のおうちの方
3年生になり、ついていくのが大変になりました。一つつまずくと混乱し怒ります。特に文章題が解けなかったり、場面が想像できなかったりするようです。学校では、発達障害(ADHD)があるのが分からないくらい頑張っているようですが、平日は放課後デイサービスと習い事と宿題で精いっぱいで、4教科の復習まで手が回りません。どう対処したらいいのでしょう。
教育対話主事からの回答
お子さんの特性を受け止め、焦らず寄り添いましょう
●3年生からは学習内容がぐっと増え抽象的に
3年生になると、低学年と比べて教科の数も学習する内容もぐっと増えます。理科・社会、総合的な学習の時間に英語活動。国語では毛筆書写(習字)が、音楽ではリコーダーの練習が始まります。新しいことに目を輝かせる子もいれば、ひとつひとつじっくりゆっくり慣れていきたい子もいます。後者のお子さんにとっては、慣れるまでの負担感は大きいことでしょう。また、9歳前後には抽象思考も発達してきますので、それに合わせて、学習内容も抽象思考が必要なものが増えています。その子の特性によっては、まだまだ視覚的な手立てや具体物での補足が必要になってくるでしょう。まず、そのような状況であることを理解して、お子さんに寄り添いましょう。
相談者さんのお子さんは、学校ではとても頑張っているようですから、そのことをしっかり認めて、言葉にして返しましょう。毎日のスケジュールもぎっしりの中、宿題をやりとげようとするだけでもとてもりっぱなことです。回答者は大いに感心しましたよ。お母さんが当たり前と思っていることは、実はあたりまえでなく、本人の努力があることに気づいてほしいと思います。
●子どもの気持ちを受け止めて
子どもが泣いたり怒ったりするのは、できない自分に対してのつらい気持ち・悔しい気持ちの表れ、向上心あればこその表現です。だから、そのような場面では、叱るよりも、「間違いたくなかったんだね」「そこが難しいのだね」「解けなくてくやしいんだね」と気持ちを受けとめ、あとは「考えてもわからなかったら、聞いてね」とだけ言って距離をおいて構いません。待ちの姿勢で臨みましょう。
●ADHD傾向のお子さんとの家庭学習のヒント
ADHDの診断が出ているということですので、家庭学習では次の点を心がけてください。
・教科にメリハリをつけていく。(10分~15分で変える)
・時間が長すぎるとやる気がそがれるので、短時間集中を繰り返す。(学習時間を小分けにする)
・図や簡単な絵で説明する。文章題や場面も絵にしながら考えてよい。
・得意な領域(このお子さんなら計算問題)を先に5分~10分することでリズムを作る。
・ノートとテキストは近づけて平行に並べ、見比べやすくする。
・平日は宿題中心、土日は普段できない復習を数十分、と生活に合ったパターンを作る。
子どもの特性を誰よりも理解し、応援してくれているのが親です。それが子どもに伝わると、安心感が生まれ、今より落ち着きもねばりも出てきます。あせらず、親子でこの時期を乗り切ってください。
回答担当:全家研ポピー対話主事
ポピーでは、教職経験豊富な対話主事先生が会員からのさまざまな子育て、家庭学習に関するお悩みにおこたえしています。
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