
七夕
季節のお楽しみや行事
日本で暮らす私たちは「春夏秋冬」の四季の移り変わりを楽しむことができます。そして、その季節の変わり目には邪気払いなどの生活に結びついた行事がたくさん残っています。忙しい毎日ですが、子どもと一緒に伝統行事を楽しみ、季節の風を感じてみませんか。
オススメ! 季節の行事
七夕のおまじない
七夕の朝、大きく広げたサトイモの葉にたまった朝つゆを集めます。
その朝つゆで墨をすって短冊に書くと、字が上達するというおまじないをご存じですか?
サトイモの葉を「天の川のしずくの受け皿」と考え、
その墨で和歌や文字を書いて上達を願った古い行事に由来します。
七夕飾り
願いごとを書いた短冊や飾りものを笹の葉につるして星に祈ります。
七夕飾りには一つひとつに意味があります。願いをこめて飾りましょう。
・折り鶴…長生きできますように
・吹き流し=織り糸…裁縫(手芸)が上達できますように
・巾着=富…金運が上がりますように
など

なぜ笹に飾るの?
笹は、天に向かってまっすぐに伸びることや、抗菌・防腐効果から、生命力や魔除けの力があると信じられ、七夕の風習が生まれる以前から神聖な植物として神事に用いられていました。
また、笹の葉がこすれ合う音は、神様を招くといわれています。
こうして七夕の願いごとも笹に飾るようになったそうです。
オススメ! 季節ならではの食べ物
そうめん
無病息災を願ってそうめんを食べる風習には、由来がいろいろあります。
そうめんの原型といわれる古代・中国の「索餅(さくべい)」が日本にも伝わり、
平安時代に宮中における七夕の儀式に供えられた、という記述が残っています。
また、江戸時代にはそうめんを織姫が使う糸に見立て「芸事(はた織り)が上手になるよう」願って食べたといわれています。

「う」のつく食べ物
夏の土用の期間に「う」のつく食べ物を食べると、元気が出るといわれています。

「七夕」の由来
「七夕」も季節の節目とする五節句のひとつです。
1年に1度だけ織姫と彦星が天の川を渡って出会える日という中国の伝説や、古くから日本にあった「棚機津女(たなばたつめ)」という伝承、そして、はた織りや裁縫、書道の上達を願う中国の行事「乞巧奠(きっこうでん)」が交じりあって生まれた行事です。
次回はお月見の楽しみ方をご紹介します。
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