
進級前に親子でどんな話をする?に先生がアドバイス!
園生活Q&A
進級前には、家でどんな話をするのがよいのでしょう?やってしまいがちなNGな声かけやオススメの会話をご紹介します!
もうすぐ新年度。進級・新学を喜びつつも、心配ごとや気になることも増えて、ついつい余計なことを言ってしまうことも!?。そこで、子どもの負担にならない声かけのしかたを元幼稚園教諭で、幼児教育学の専門家の前田和代先生に、アドバイスをいただきました。

前田和代先生
東京家政大学児童学部児童学科児童学科准教授
専門は幼児教育学、保育学。元幼稚園教諭で、子どもの遊びと育つ力について造詣が深い。
Q. 進級前に親子でどんな話をするのがよいでしょうか?

A. 次年度が楽しみになるような話をし、安心感につなげましょう。
子どもたちは進級を心待ちにしています。園でもこの時期、4月から使う保育室探検に行ったり、大きいクラスの子どもと関わる機会を設けたりして、次年度に期待がもてるような工夫しています。たとえば、年長組に進級する子どもたちは、今の年長組の子どもたちから当番活動などのやり方を教えてもらいます。このとき、他の保育者とかかわる機会もあります。保育者は子どもたちに「年長組にはこんなものがあるよ、こんなことができるよ、楽しみだね」というような期待感を伝えるようにしています。
おうちのかたはどうぞ、あせらないで見守ってください。特に「今度○○組さんになるのだから、しっかり」などと、プレッシャーになるような声かけは控えましょう。特に年長組への進級にあたっては、その先の小学校就学に向けて、急に習いごとを増やしたり、ルールを作ったりするご家庭もあるのではないでしょうか。しかし、まずはお子さんの思いを尊重してください。お子さんと相談してやってみたいことがあればやってみてもよいと思います。しかし、おうちのかたが一方的にあせって、進めてしまわないようにしましょう。
また、進級は生活のあり方を見直す機会にもなります。できないことをできるようにするという意識だけでなく、「こんなふうにすると、気持ちいいね」などと必要性を伝えながら改善していけるとよいですね。
そして、お子さんが話したいことをじっくり聞くことは意識して続けていきましょう。どうしても不安なことがある場合は、直接担任保育者に園での様子を聞いたり、相談してみたりしてください。
イラスト/内田コーイチロウ