【小学校の通知表】Q&A 前編 保護者の気になるアレコレを解決!
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夏休みに入る前、子どもが持って帰ってくる「通知表」。
「今学期の成績は?」「どんなふうに見ればいい?」など、子ども以上にドキドキしてしまいますね。
今回は、通知表についての疑問や不安を解決します。
*通知表で注目したい項目はここ
まず、通知表のどこに何が書いてあるのかを見てみましょう。
①成績欄:その学期で、子どもがどれだけ目標を達成できたかが、よくできる(◎)・できる(〇)・もう少し(△)などの3段階で評価されています。(A・B・Cなど、評価の仕方は地域によって違いがあります)
また、1年生の間は2段階で評価する場合もあります。
②行動の記録:学校生活の中で、とくによかったことについて、○が記入されています。○の数は1つから、多くても2つくらいです。○が少ない=素行が悪いことではないのでご安心を。
③所見欄:成績欄や行動の記録では伝えきれない、子どもの学校での学びや生活の様子がまとめられています。所見欄を読むと、子どものよい面や成長できた面が具体的にわかります。
*知りたい、通知表の疑問
Q:うちの子の成績、よいのか悪いのかイマイチわかりません……
A:通知表でわかるのは「達成度」。他の子と比べてよいか悪いかではない
小学校の通知表の評価の欄は、「学習目標をどれだけ達成できたかどうか」を記録したものです。
「よくできる(◎)」の数が多いのは、その学期の学習目標を十分にクリアできたという印です。しかしそれは、その子が個人として達成できたということで、「クラスの子たちよりもよくできた」ということではないのです。
通知表は、成績が(他の子と比べて)「よい」「悪い」ではなく、子ども個人で見たときに「成長したかどうか」という基準でつけられたものだと考えるとよいでしょう。
Q:とりあえず、◎の数を数えておけばよい?
A:数えておいて悪いことはありません。ですが……
◎の数を数えることは、悪いことではありません。その学期に達成できた項目なので、大いにほめてあげてください。
一方、次の学期に向けて、さらに成長をめざすには、◎以外の評価がついたところをどうやって伸ばしていけばよいかを考えるとよいですね。
Q:テストの点数に比べて、何だか評価が低い!?
A:テストの点数と通知表の評価は一緒ではない
小学校のテストは、平均で80点程度が取れるように作られています。ですから、ふだんの得点が90点以上でも、感覚的には「合格」というレベルであることが多いのです。
また、通知表には、「授業中の学習の様子」「提出物の内容」など、テストの得点以外のさまざまな要素が入っています。
おうちでは見えない学校での姿が評価に加わっているのです。
Q:行動の記録に○が一つしかない。これって大丈夫?
A:「○」は特にすぐれていたことだけにつきます
「行動の記録」は、その学期の間、特に素晴らしかった行動や生活の様子を伝えるものです。○がついていない=ダメだった、という意味ではなく、○がついているところを大いに評価していますよ、という意味だと受け止めましょう。
Q:所見欄に書いてあることって本当?(「活発だ」とあるけど家では大人しい。ほんと?)
A:家庭では見えない子どもの様子を伝えてくれている
おうちでは大人しくても、学校に行けば活発に活動したり、おしゃべりをしたり。内と外での子どもの姿は違うことも少なくありません。
しかし、どちらも子どものありのままの姿。「もしかしたら、学校では精一杯がんばっているのかもしれない」と、否定しないとらえ方をしたいですね。
後編では、通知表を使った子どもへの働きかけの仕方を解説します。
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