【小学校の通知表】Q&A 後編 保護者の気になるアレコレを解決!
特集
夏休みに入る前、子どもが持って帰ってくる「通知表」。
「今学期の成績は?」「どんなふうに見ればいい?」など、子ども以上にドキドキしてしまいますね。
今回は、通知表についての疑問や不安を解決します。
*通知表をうまく活用しよう
通知表を受け取ったら、子どもにどう働きかけるとよいか、例を挙げて説明します。
Q:通知表をもらってきた子どもに、どう声をかけたらいい?
A:通知表は、子どもを査定する道具ではありません。子どものやる気がアップする声かけを。
まずは、子どもに今回の感想を聞いてみることが大事です。たとえば、次のような流れで会話ができるとよいでしょう。
会話の流れ
おうちの方 「(今学期で)いちばんがんばったのは、どんなこと?」
子ども 「○○をがんばったよ」
おうちの方「なるほど、ここをがんばったんだ」
子ども「だけどね、●●のところは、もっとがんばりたかった」
おうちの方「そうか、じゃあ次は●●をがんばろうね」
このように、子どもに寄り添って話を聞くと、自然に次の学期の目標ができます。
(イラスト/松井晴美)
NGな例
*あら、Aのところには、あんまり○がついてないね→まずは学期中にできたことや良い面を取り上げましょう。
*お兄ちゃんはできたのにね→きょうだいで比較するのは最もダメージを与えます。
*今回は残念だったね→上から批評する言い方になっています。残念だと感じているのは親自身です。親の感想は子どもには関係のないことです。
Q:保護者のコメント、何を書けばいいの?
A:学期の感想と、次の学期への目標を書こう
保護者のコメント欄に何を書けばよいか、悩む方もいます。ここは、おうちの方が通知表を見たことを伝え、それに対してどう感じたかを返信するスペースです。たとえば、次のようなことを書くとよいでしょう。
・通知表を見ての感想(子どもの成長を感じるところ、その学期にがんばったと思うところ)
・親子で何を話し合ったか(通知表を見て、どんなことを話したか)
・次の学期への目標(どんなところをがんばりたいと思ったか)
Q:通知表のおすすめの活用法はありますか?
A:次の学期が始まる1週間前に見返そう
通知表を、次の学期が始まる直前に見ると、もらってすぐのときよりも冷静に見ることができます。子どもがなぜここができたのか、あるいはできなかったのか、よりクリアに分析できるでしょう。
その後で、子どもと次の学期のことを話し合ってみましょう。教科書も一緒に見ながらだと、次の学期の予習にもなります。
通知表は、親が子どものがんばりやよいところを発見できる力を養うための、絶好のツール。子どもを評価するのではなく、「ほめるところ発見センサー」を磨くチャンスだととらえましょう。
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