1年生で学習習慣を身につける方法

1年生で学習習慣を身につける方法

新1年生の小学校入学準備

ベテラン先生が解説!新1年生の小学校入学準備

第1回 

1年生で学習習慣を身につける方法

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村松 守夫 先生

村松 守夫 先生

大阪府出身。42年間の教員時代は、都立立川ろう学校を最初に小学校10校での勤務を経験。13年間、校長として3校の学校経営を行う。専門は社会科教育と特別支援教育。日本教育技術学会会員。

小学校入学の準備も着々と進み、あとは「その日」を待つだけに。そんな中、だんだんと気になってくるのは……? やはり「勉強」のことではないでしょうか。

家では何をやればいいの?」「どんなことがポイント?」など、いろいろな疑問がわいてきますが、はたして、何に気をつけるとよいのでしょう。

ずばり、学習習慣を身につけることです。小学1年生は、人生でいちばんやる気が出るタイミング。

ですから、家庭学習の習慣を身につける、絶好のチャンスなのです。

 えっ、そうなんですか! 1年生のうちから?  

学習習慣がついていなくても、小学中学年(3・4年生)まではあまり差がつきません。しかし、高学年(5・6年生)になるころから差が出始め、中学校では本格的に差がつきます。「まだまだ先のこと」と思われるかもしれませんが、高学年になって新たに学習習慣をつけるのは、かなり大変なのです。

グラフを見ると、確かに、家庭学習をしている子どものほうが、明らかに成果が出ています

確かに、勉強がグッと難しくなる中学生になって、学習習慣がついていないと、大変です! 

でも、それまでにすっかり身に付いてしまった習慣をアップデートさせるのは、相当難しそう……。

そうなんです。「習慣」というのは毎日の積み重ねで少しずつ身につけるものですから、歯磨きやお風呂のような生活習慣と同じといえます。習慣づけは早いうちに始めたほうが身に付きやすいので、ぜひ「学習」を新しい「習慣」としてとらえてください。

なるほど、ふだんの生活の中で、自然に学習に取り組めるよう、「習慣」づけるのですね! 

食事を終えて片付け等のお手伝いをしたら、次は学習の時間、というふうに、生活のサイクルの中に学習の時間を組み入れましょう。時間の長短はあまり気にせず、「一日の中のどこかの時間、必ず入る」ようにするとよいですね。子どもだけに「やりなさい」と任せずに、おうちの方も調べ物をしたり、読書をするなど、環境を「学習モード」にして、取り組みやすい環境をつくってみましょう。

(イラスト:松井晴美)

 家族が同じようにモードを切り換えると、子どもも自然に学習に取り組めそうですね!


1 入学式 :小学校生活がこれから始まる!という絶好のタイミング。やる気もいちばんあります!

2 2学期・3学期始業式:学期の切り替わりも、気分を変えるのに最適な機会です。

3 元旦 :何と言っても1年の始まりですから、周りのムードに乗って気持ちを切り換えることができます。

4 自分の誕生日:新しい自分が始まる節目の日。新しい目標も立てやすいですね。

日本の暦や生活様式は、折々にリスタートをかけられるようになっています。お子さんだけでなく、おうちの方も一緒に「リスタート」をしてみてもよいかも?


この記事のまとめ

何と言っても、「学習習慣」をつけること。
小学校の学習はこれが全てと言ってもいい




 
いかがでしたか? 学習習慣をつけることは、このあとの長い学校生活に大きく影響することがわかりましたね。

次回は、小学校入学までに何をやっておけばよいか、お話しします。どうぞお楽しみに!
 

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