
子どもにスマホを買ってほしいと言われたら?
親野先生の親力診断

お子さんとどのように関わり、どのような言葉をかけ、
どんなコミュニケーションをとっていますか?
言い方ひとつ、やり方ひとつで子どもは大きく変わります。
ポピーの「親力診断」をよりよい親子の関係づくりにお役立てください。
診断してくださるのは……

親野 智可等(おやの ちから)先生
教育評論家。教師経験をもとに子育て、親子関係、しつけ、勉強法、家庭教育などについてInstagram、Threads、Xなどで発信中。「子育て365日」「反抗期まるごと解決BOOK」などベストセラー多数。「ドラゴン桜」の指南役としても著名。オンライン講演を含む全国各地の小・中・高等学校、幼稚園・保育園のPTA、市町村の教育講演会、先生や保育士の研修会でも大人気となっている。
親力診断:子どもにスマホを買ってほしいと言われたら?
小6の娘がスマホを買ってほしいと言っています。
「スマホで遊ぶより、もっといろいろなことに興味を持ってほしい」と
言ってはみたのですが、
「友だちもいとこたちもみんな持っている。
一人だけ持っていなくて話に入れないので、さみしい」と言います。
あなたならどうしますか?


約束を決めて買ってあげる

「我が家の方針として買わない」とはっきり宣言する

スマホを持っていない友だちと遊ぶように言う
どれが正しいか、ではなく、実際問題自分だったら……と考えて答えてください。
……選びましたか?
それでは親力診断、スタートです!
診断結果:子どもにスマホを買ってほしいと言われたら?
解説動画でご覧ください
動画の概要は下をチェック!
A:約束を決めて買ってあげる を選んだ場合
約束を決めるというのはとても大事ですね。約束がないと、暇さえあれば“スマホに夢中”ということになりがちだと思います。ただし、一方的に親が決めたものを、「これが約束だ、守りなさい」と押し付けるのではなく(これだと命令です。子どもは守ろうという気になりません)、ちゃんと話し合って、約束を決める。これがとても大事です。
B:「我が家の方針として買わない」とはっきり宣言する
誰しも自分の価値観や人生観というものがありますので、それに基づいた子育てや教育の方針というものがあります。スマホについてもそれらに基づいて、子どもにはまだ買い与えたくないという判断は当然あり得ます。ですが、一方的に押し付けるのではなく、まずは子どもの話を共感的に聞いたり話し合ったりして、その上で買わない理由を丁寧に説明しながら伝えることが大事です。
C:スマホを持っていない友だちと遊ぶように言う
これは言うほど簡単ではないと思います。子ども同士でも馬が合う合わないはありますので、スマホを持っていなくて、しかも馬が合う子を見つけるというのは極めて難しいでしょう。それと友だちと遊びたいのに遊ぶ子がいない、という状態になる可能性があります。
今回のポイント!
Bのように買うか買わないかということについてもそうですし、Aのように約束を決めるにしても、とにかくいちばん大事なのは、親子で話し合うことです。共感的かつ民主的な対話、これが本当に大事です。
まず、子どもに気持ちや考えを話させてあげてそれを共感的に聞きます。そのとき、「うん。そうなんだ」「なるほど。確かにそうだよね」と聞いてあげると、子どもは話しやすくなりますし、自分の気持ちを十分に話すことができます。
その上で、親も自分の考えを話します。その言い方も大事で、上から目線で、押し付けるような感じではなく、ひとりの人間同士として子どもをリスペクトしながら、横から目線で話すことが大事です。すると、子どももしっかり話を聞いてくれます。
そして、譲れるところは譲って、主張すべきところは主張しながら、着地点を見つけていきましょう。これは言ってみれば、国同士の外交交渉のようなものですね。これが共感的で民主的な対話というものです。その結果、子どもの言うことに納得できれば、子どもの願いを叶えてあげればいいですし、何か条件をつけて許可をすることもいいですね。もちろん、話し合いをした結果、許可できないということもありえます。そういうときは、丁寧に理由を伝えながら言うことがとても大事です。
今日も明るく楽しく、元気にお過ごしください。
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