
新学年に向けて、子どものやる気を高めたいとき、どうしますか?
親野先生の親力診断

お子さんとどのように関わり、どのような言葉をかけ、
どんなコミュニケーションをとっていますか?
言い方ひとつ、やり方ひとつで子どもは大きく変わります。
ポピーの「親力診断」をよりよい親子の関係づくりにお役立てください。
診断してくださるのは……

親野 智可等(おやの ちから)先生
教育評論家。教師経験をもとに子育て、親子関係、しつけ、勉強法、家庭教育などについてInstagram、Threads、Xなどで発信中。「子育て365日」「反抗期まるごと解決BOOK」などベストセラー多数。「ドラゴン桜」の指南役としても著名。オンライン講演を含む全国各地の小・中・高等学校、幼稚園・保育園のPTA、市町村の教育講演会、先生や保育士の研修会でも大人気となっている。
親力診断:新学年に向けて、子どものやる気を高めたいとき、どうしますか?
4年生のときは、算数は良かったけれど、国語の漢字が苦手でした。
5年生では漢字をがんばってほしいと思います。
お子さんのやる気を高めるために、何と言いますか?


4年生は漢字がだめだったから、今年はがんばろう!

「4年生は算数をがんばったね」とほめてから
漢字の話を切り出す

5年生の漢字のテストで100点を取ったら、
100円あげるよ
どれが正しいか、ではなく、実際問題自分だったら……と考えて答えてください。
……選びましたか?
それでは親力診断、スタートです!
診断結果
解説動画でご覧ください
動画の概要は下をチェック!
Aを選んだ場合
4年生は漢字がだめだったから、今年はがんばろう!
これは、最初に「4年生では漢字がだめだったから」といきなり否定的な言い方で始めてしまっています。こういう言い方をされて、やる気の高まる子はいません。これで、やる気が高まったら奇跡だと思います。
Bを選んだ場合
「4年生は算数をがんばったね」とほめてから漢字の話を切り出す
このようにまずは最初に「4年生は算数をがんばったね」と本人のがんばりを認めてほめる、そこから入ることが大事ですね。勉強以外のことでも、まずはほめてあげて、良い雰囲気を作りましょう。その後で、来年は何をがんばるというふうに話を進めていきます。こういう順番は非常に大事です。
Cを選んだ場合
5年生の漢字のテストで100点を取ったら、100円あげるよ
お金や物でつるというのは、手っ取り早い効果があり、ついやってしまいがちです。ですが、こういうことをし続けていると、お金や物をもらうこと自体が目標になってしまいます。ご褒美がないと動かない、あるいはご褒美がエスカレートするということにもなりかねません。
今回のポイント!
学年や学期の変わり目は子どもにとって大きな節目です。子どもも漠然と「何年生になったら」「◯学期には」という気持ちを持っています。ですから、こういう時期をうまく活用して、子どものやる気を高めてあげることが大切です。
ところが、おうちの人は「◯◯できていないね」や「◯◯していないね」など、できていないところだけを取り上げ、否定することから入ってしまいがちです。こういう方法では子どもは心からがんばろろうという気持ちにはなれません。最初からやる気になれないのだから、がんばり続けられるはずがありませんよね。
否定的な言葉というのは、言っているほうは、そのつもりはありませんが、言われるほうは、自分そのものが否定されたと感じてしまいます。ですから、こういう否定的な言葉はやめて、できるだけ肯定的な言葉にしてください。それが無理なら単純な言葉「さあ◯◯しよう」という言葉に言い換えるようにしていくといいと思います。
今日も明るく楽しく、元気にお過ごしください。
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