
親野智可等先生 子育て講演会 令和8年6月16日~動画&レポート
親野智可等先生子育て講演会
目次
- ●第1部 〝やればできる! 実際やれる子〟になるには? 正しく自己肯定感を育てるための5つの新常識
- ~最初に~ いつも強調して伝えていること
- 【1】自己肯定感も「生まれつき」、子どもの特性を理解しましょう!
- 【2】「早熟脳」の子と「晩熟脳」の子の違い
- 【3】「晩熟脳」の子は長い目で見て、叱らない工夫を
- 【4】AIが登場して価値観が変化、生まれつきの資質を活かす道を!
- 【5】将来のために今を犠牲にしない
- 【6】アファメーション、肯定的なことばを大切に!
- まとめ
- ●第2部 子育て相談おはなし会
- 【相談1】努力をあまりしない子ども、声掛けや見守り方の工夫は?
- 【相談2】きょうだいげんかにはどう対応する?
- 【相談3】不登校になっている大学進学希望の子、どうしていくべきか
- 【相談4】イヤと言えずに疲れている子、どうしてあげたらよい?
- 【相談5】進学先が決まらない子をどうサポートする?
- 【相談6】うまくコミュニケーションが取れず、自己肯定感も下がっています
- 【相談7】気分やの娘、どう言い聞かせればよいのでしょう
- 【相談8】反抗期の子どもへの関わり方を教えてください。
- 【相談9】宿題をするようになるには?
- よくある相談~「うちの子、発達障害かな、グレーゾーンかな」とお悩みの方へ
- ▼関連ページ、サイトのご案内
全家研ポピー×ママノユメ福岡共催 子育て講演会
全家研ポピーと全国各地のママコミュニティをつなぐ「ママノユメ」がコラボして、
「親野智可等先生子育て講演会」を令和8年6月16日(火)、福岡市民ホールにて開催しました!
配信視聴も含め、多くの方にご参加いただきました。
「子育てに悩んでいる人の悩みを受け止めて、アドバイスをされているので、のめりこんで聞いてしまいました」
「オンラインにしようか悩みましたが、現地で参加できてとても良かったです。講演会もさることながら、第2部の先生方の育児相談会のアドバイスが目から鱗で説得力がありました」…
2部の「子育て相談おはなし会」も含めた講演会、
〝やればできる! 実際やれる子〟になるには? 正しく自己肯定感を育てるための5つの新常識
の全内容をお届けします!

親野智可等先生プロフィールやホームページ、SNSご紹介と、これまでの講演会アーカイブや連載記事一覧が下のボタンからご覧いただけます。
●第1部 〝やればできる! 実際やれる子〟になるには?
正しく自己肯定感を育てるための5つの新常識
今は「言ってもやらない子」でも、自己肯定感を上手に伸ばせば、そのうち〝できる子、やる子〟になります。
そのために親がやるべきこと、やってはいけないこととは?
成長を妨げる、親が抱きがちな誤解がとけます!
~最初に~ いつも強調して伝えていること
・「片づけできるか、苦手か」「てきぱきやるか、マイペースか」「面倒くさいことを後回しにしてしまうか」「勉強好きか嫌いか」…、こういうのはほとんど生まれつき決まって、生まれつきの資質です。行動遺伝学の研究でもわかってきています。
・その証拠にきょうだいで全然違う。かようだいで片づけが上手い子がいたり下手な子がいたりします。しつけ、育て方で変わるんだったら、どちらかに偏るはずです。
・「私の育て方が悪かったんだ」と自分を責めて、そのストレスで子どもに向かってひどい言葉を向ける。この負のスパイラル、悪循環が一番良くありません。
・親の環境も大事ですが半分程度、自分を責めず、リラックスしてできることをすればいいのです。
【1】自己肯定感も「生まれつき」、子どもの特性を理解しましょう!
再生時間:5分31秒
~心に留めておきたいひとこと~
「私マイナス思考だなと」思ったら、良かったと思ってください。でもそういう人ってちょっと息苦しい面もあるから、両面志向に切り替えていくことがすごく大事。
≪ここがポイント!~自己肯定感も「生まれつき」、子どもの特性を理解しましょう!≫
・自己肯定感が高い・低いというのも、「生まれつき」の部分が大きく、日本人は不安を感じやすい遺伝的な傾向を持つ人が多いと言われています。
・でも、不安が強いことやマイナス思考は、決して悪いことばかりではありません。心配だからこそ、準備する、練習する、努力する、根回しする。そうやって着実に力や信用を積み重ねていけます。
・一方で、楽天的な人は「なんとかなるさ」と考えやすく、挑戦しやすい良さがあります。ただし、準備不足で失敗しやすい面もあるので、バランスが大切です。
・マイナス思考の人は、そこで終わらず「でも別の見方をすれば」と考える両面志向を意識するとよいです。混んでいる店も「人気があるから新鮮かも」と見方を変えられます。
・子どもの勉強についても、生まれつき好き・得意という差があります。勉強しない子を責めるだけでなく、その子の特性として理解することが大切です。
【2】「早熟脳」の子と「晩熟脳」の子の違い
再生時間:7分4秒
~心に留めておきたいひとこと~
「勉強する、頑張る、受験する、この学校行きたい、頑張る」と言いながら、いざとなるとやらない。
それはサボってるわけじゃなく、まだ自己管理の能力が目覚めていない。能力がないんじゃない。熟するのが遅い。
≪ここがポイント~「早熟脳」の子と「晩熟脳」の子の違い≫
・「晩熟脳」と「早熟脳」があります。以前は「男の子脳・女の子脳」と言われていました。
・一般的に、女子の約8割は早熟型、男子の約8割は晩熟型です。ただし個人差があり、女子でも晩熟型の子はいますし、男子でも早熟型の子はいます。
・早熟型は、自己管理力の目覚めが早いです。「嫌だけど歯を磨く」「勉強したくないけどやる」といったことが比較的できやすいです。
・一方、晩熟型の子は、片づけが苦手だったり、忘れ物が多かったり、注意されてもなかなか動けなかったりします。これはまだ自己管理の力が熟していないだけです。
・言語能力や空気を読む力も、早熟型の方が早く伸びやすいです。物語文で「主人公の気持ちを考える」ような読解も、晩熟型の子には二重に難しいことがあります。
・脳の前頭前野の発達は、男子の方が女子より平均して遅いと言われています。私の実感では、2年どころか5歳くらい差があるように感じる場面もあります。
・アメリカ、ブルッキングス研究所のリチャード・リーブス博士の研究では、今、全世界、特に先進国で学業成績において男子より女子の方が圧倒的に優勢という現象が起きています。
・非認知能力も一般的に女子の方が高い。小学校のイベントなどで「そうじゃないでしょ」と、1年生の女子が6年生の世話をしているようなこともあります。
【3】「晩熟脳」の子は長い目で見て、叱らない工夫を
再生時間:6分51秒
~心に留めておきたいひとこと~
(「晩熟脳」をわかっていないと)否定的に叱る回数が増え、自己肯定感が下がります。生まれつきの自己肯定感の高い低いはあるけれど、その後の皆さんの関わりで、上がっていくってことはあるんです。
≪ここがポイント~「晩熟脳」の子は長い目で見て、叱らない工夫を≫
・きょうだい関係では、上の子が早熟型で下の子が晩熟型、またはその逆の場合、比べて叱りやすくなるので注意が必要です。「お姉ちゃんはできたのに」「妹はえらいのに」と比べると、本人の自己肯定感を下げてしまいます。
・晩熟型の子にも、創造力が高い、自分の好きなことを深く追求する、温厚で人を責めないなどの良さがあります。成長すれば、自己管理力も少しずつ追いついてきます。
・大切なのは、「この子はダメ」ではなく、「まだ熟していないだけ」と長い目で見ることです。子どもの特性を知って、否定的に叱る回数を減らしていきましょう。
・片付けなどがうまくできない時は、まず叱らない工夫をして、言葉も肯定的に変えてみる。それでも難しければ、手伝ったり一緒にやったり、時には代わりにやってあげてもいいんです。
•「やってあげると自立が遅れる」と心配しなくても大丈夫。できないことを叱り続けるより、支えてあげる方が親子関係もよくなり、自己肯定感も守られます。
・叱られすぎると「自分はダメだ」と思いやすくなり、かえって自立が遠のくことがあります。本人が「これは直した方がいい」と思えた時に、変わる力が出てきます。
・男子は前頭前野の発達が女子よりゆっくりな場合があり、自己管理力も遅れて育つことがあります。だから、女子と比べず「少し時間がかかるんだな」と長い目で見ることが大切です。
・自己肯定感には生まれつきの違いもありますが、その後の大人の関わり方で育っていきます。叱るより、理解して環境をつくることが大事です。
【4】AIが登場して価値観が変化、生まれつきの資質を活かす道を!
再生時間:7分36秒
~心に留めておきたいひとこと~
生まれつきの資質を活かして、これからどの人も活躍できる時代が来る。 今までの50年は、とにかく勉強が異常に価値が高かった。でもそれは長い人類の歴史から見ると、わずか50年くらいのものだったんです。
≪ここがポイント~AIが登場して価値観が変化、生まれつきの資質を活かす道を!≫
・今、「ホワイトカラーの没落」がかなり現実のものになってきています。20代の就職や中高年の転職で、電気工事や土木、介護などの現場職、いわゆるブルーワーカーへの関心がとても高まっています。
•その大きな理由はAIです。AIが予想を超えるスピードで進化し、プログラマーや事務職、管理職、ディレクターの仕事まで代替し始めています。特に中程度以下のプログラミング業務はAIに置き換わり、ハイレベルな人だけが残るような流れが出てきています。
・一方で、現場職は「手に職がつく」「収入がいい」「社会に不可欠」「転職に困らない」「AIに代替されにくい」といった理由で見直されています。昔は「きつい・汚い・危険」の3Kと言われましたが、今は「関心を持たれる・共感される・感謝される」仕事として、やりがいも注目されています。
・私たちはこれまで、「勉強して、偏差値を上げて、いい学校へ行き、いい会社でホワイトカラーになる」ことを当然の価値観として育ってきましたが、それは人類の長い歴史から見れば、ここ50年ほどの一時的な常識にすぎません。
・子どもの教育もアップデートが必要です。勉強が好きで得意な子はもちろん伸ばせばいい。でも、手を動かして物を作るのが好きな子、人や動物の世話をするのが好きな子、体を動かすのが好きな子もいます。そうした生まれつきの資質を活かす道を考えることが大切です。
・勉強が向いていない子に「勉強、勉強」と言い続けるのは、メカニックが苦手な子に「メカニックを学びなさい」と言い続けるのと同じくらい理不尽かもしれません。これからは、古い価値観だけで子どもを見ず、その子らしい力を認めることが、自己肯定感を育てるうえでも大事になります。
【5】将来のために今を犠牲にしない
再生時間:4分41秒
~心に留めておきたいひとこと~
将来のために今を犠牲にしてると、子どもは親に叱られ「お父さんおれのこと嫌いなのかな」「そんなダメな自分はもうママに大事にされない。ダメな子だ」、こうなっちゃう。親子関係悪くなって自己否定感の塊。不幸せがデフォルトになっちゃう。
≪ここがポイント~将来のために今を犠牲にしない≫
・将来のために、今を犠牲にしないでほしい。親は子どもの将来を思って、「いい生活をしてほしい」「お金にも人間関係にも困らないでほしい」と考えます。そのために、いい学校、いい会社、いい仕事へつなげようとして、「勉強しなさい」「サボっちゃだめ」と言ってしまうことがあります。
・片づけも同じです。「将来困るから、今のうちにできるように」と思って叱る。でも、将来幸せになるために、今日の親子の時間を苦しいものにしてしまう人は多いです。特に日本では、そういう考え方が根強いのかもしれません。
・でもそれは違うと思います。なぜなら、将来という時間は、実は今ここには存在していないからです。水平線のように、あるように見えるけれど、近づこうとしても永遠にたどり着けない。将来もそれと同じで、頭の中にあるイメージです。
・本当に存在しているのは、今日の目の前の「今ここ」だけです。だからこそ、今日一日を親子で明るく、楽しく、幸せに過ごすことが大事です。子どもを褒めたり、共感したり、ハグしたり、一緒に遊んで笑ったりする時間は、かけがえのないものです。
・そういう時間の中で、子どもは「自分は愛されている」と感じます。親もまた、子どもへの愛情を実感できます。幸せな状態が当たり前になっていく、これがいわば「幸せ体質」です。今ここを幸せに過ごすことが、将来の幸せにもつながっていきます。
・逆に、「将来困るよ」「今のうちに直しなさい」と叱られ続けると、子どもは「自分はだめな子なんだ」と思いやすくなります。親子関係も悪くなり、自己否定感が強くなってしまう。
・実在しない将来のために今を犠牲にせず、今ここに全力投球することが大切です。
【6】アファメーション、肯定的なことばを大切に!
再生時間:7分3秒
~心に留めておきたいひとこと~
ママが「この人頑張ってるね。うまくいかなかったけど頑張った分だけ伸びてるよ」と言っているというのを見れば、「じゃあ僕もうまくいかなくてもいいから、努力しよう」というふうに感じるわけです。
≪ここがポイント~アファメーション、肯定的なことばを大切に!≫
・「アファメーション」という言葉をぜひ覚えてほしいです。分かりやすく言うと、肯定的な断言です。「私はできる」「僕は大丈夫だ」「今日も楽しく過ごせる」などの言葉を、鏡に向かって言ったり、親子で向かい合って言ったり、散歩しながら繰り返したりする。これが、自己肯定感を高めるうえでとても効果的なんです。
・なぜ効果があるかというと、自分が発した言葉を一番聞いているのは、自分の脳だからです。脳は思った以上に言葉の影響を受けます。現実にはまだそうでなくても、肯定的な言葉を繰り返し聞くことで、潜在意識が少しずつ変わり、実際にその方向へ近づいていくと言われています。
・逆に、普段何気なく出している否定的な言葉には注意が必要です。スポーツ選手やタレントに向かって「ダメだ」「使えない」「センスが悪い」などと言っていると、それを聞く家族にとっては結構なストレスになります。特に子どもにとって、親の言葉は家庭のBGMのようにずっと影響します。
・子どもは親や先生を本当によく見ています。心理学ではモデリング学習と言いますが、子どもは大人の言葉や態度を無意識にまねます。否定的な言葉を聞き続けると、子どもも同じ言葉を使うようになり、人や物事の悪い面ばかりを見る発想を身につけてしまう可能性があります。
・だからこそ、意識して肯定的な言葉を増やしたい。「ナイスチャレンジ」「頑張ってるね」「この人も苦労を乗り越えてきたんだね」といった言葉を親が使うと、子どもも人の努力や背景に目を向けられるようになります。
・親が失敗を責めず、努力や挑戦を認める言葉を使っていると、家庭の中に心理的安全性が生まれます。子どもは「失敗してもいいんだ」「チャレンジしていいんだ」と思える。反対に、否定的な言葉ばかりだと、失敗を隠そうとしたり、嘘をついたりしやすくなります。
まとめ
再生時間:2分38秒
≪ここがポイント~まとめ≫
・子どもの「しょうもない部分」は、生まれつきの特性も大きいので、親のせいばかりではありません。ただ、親の働きかけは大事です。やり方を工夫する、やりやすくする、肯定的・共感的な言葉を使う。それでも難しければ、代わりにやってあげてもいいんです。
・勉強ばかりを重要視しすぎる必要はありません。その子が好きなこと、夢中になれることの中に、才能が眠っている可能性があります。親から見るとしょうもないことでも応援して、たくさんやらせてあげると、自己肯定感はぐっと上がります。
・好きなことを深める中で、「英語が必要だ」「数学を勉強しよう」と本人のスイッチが入ることもあります。やらされる勉強ではなく、自分の目的のために学び始めると、短期間で大きく伸びることがあります。
~ある教え子の話~
私の教え子で、英語が全然できない子がいたんです。理系の子で、アメリカでエンジンの研究をしたいとなり、行くことになったけど英語ができない。でもエンジンの勉強をしたいので、短期間、 3ヶ月くらい英語を学習し、結構話せるようになっちゃった。そんなもんなんです。本人がスイッチを押せば一気に爆伸びするんです。
●第2部 子育て相談おはなし会
第2部の子育てお悩みおはなし会では、親野智可等先生と、
特定非営利活動法人Wing-Wing理事の中山淳子さん、ポピー教育対話主事の太田由枝先生が、
参加者から寄せられた様々なお悩みにお答えしました。

中山淳子さん
各種教育機関、幼稚園、保育園などのコンサルティングや、ママ向け商品、施設のアドバイザーとして活動中。子育てにまつわる情報をメールマガジンやフリーペーパー、講演活動を通して発信、テレビ西日本「ももち浜ストア」に水曜日コメンテーターとして出演しています。著書に『超ママ力 女性が輝く子育ての魔法』(発行:リボンシップ 発売:星雲社)があります。

太田由枝先生
京都市内の小学校校長をつとめられた経験豊富な先生です。現在は全家研ポピーの教育対話主事として、ポピー会員への教育相談や情報サイトポピフルでの教育情報発信に携われております。
【相談1】努力をあまりしない子ども、声掛けや見守り方の工夫は?
勉強も運動もあまり努力せずともそこそこのレベルでこなしてきました。現在中学受験に向けて通塾していますが、周りの子たちは勉強習慣もできてきて、成績も上がっているため、本人の毎週の試験結果は散々。焦るかと思いきや、全く焦りもなく、ダラダラとマンガを読んだり、友達と遊びに行ったりの日々。中学受験についての意思を確認すると「やりたい」と言い、塾はやめようとはしません。そして「やれる」と思っている様子もあり、声掛けや見守り方の工夫があれば教えていただきたいです。
~小5のおうちの方より
再生時間:6分53秒
≪太田先生回答のポイント≫
〇上からアドバイスするより、心配をストレートに伝えてみる
・小学校でもいろいろな子どもを見てきましたが、あまり努力しているように見えないのに、飄々とよい結果を出す子は結構います。
・大人から見ると、「どこかで一度頭を打てば気づくのでは」と思うこともあります。
・ただ、親としては、中学受験などを考えると、小さな失敗でもさせるのは心配なのだと思います。
・親からは焦っていないように見えても、子ども自身は意外と自分の位置や友だちとの関係に敏感で、気づいていることもあります。
・だから、上からアドバイスするより、「こういうところを心配しているんだけど、どう思う?」と、ストレートに話してみるのがよいのではないでしょうか。
・全部を頑張らせるのではなく、「算数では一番を取りたいなら、まずこれだけは満点を目指してみよう」など、短期で狭い目標に絞ると、とっかかりやすくなります。
・小さな達成感が積み重なることで、自己肯定感も生まれやすくなるのではないでしょうか。
≪親野先生回答のポイント≫
〇ハードルを下げてあげる、好きな分野を一点突破で伸ばす
・5年生男子としては、これはわりと普通の姿だと思います。やりたい気持ちはあるけれど、いざとなると動けないのは、サボっているというより、前頭前野がまだ成長途中。だから、子どものせいでも親のせいでもない、という見方が大事だと思います。
・中学受験は、特に男の子には不利に働くこともあります。中2の後半から中3にかけて、ぐっと伸びる男子もたくさんいますので、無理に中学受験で勝負するより、高校受験で力を出す道も考えてよいと思います。
・今の段階で何とかしたい場合は、「ダメでしょ」と否定するより、まず「面倒くさいよね」「疲れていたらやりたくないよね」と共感してあげることが大切です。分かってもらえたと感じると、子どもの心が少し開きやすくなります。
・そのうえで、「とりあえず一問だけやってみようか」「お母さんと一緒にやろうか」と、ハードルをぐっと下げて促すとよいと思います。一問できると小さな成功体験になり、やる気につながることがあります。
・苦手を無理に底上げするより、好きな分野を一点突破で伸ばすのも大事です。国語でも、理科でも、レゴブロックでも、得意なことを徹底的にやらせると、自信や自己肯定感が育ち、結果的に勉強にもよい影響が出る可能性があります。
・ただ、前頭前野を急に伸ばすことは人間には難しいので、焦ってやる気を引き出そうとするより、成長を待ちながら、共感と小さな成功を積み重ねることが現実的だと思います。
【相談2】きょうだいげんかにはどう対応する?
ケンカが絶えず、お互い傷つけるだけの言葉を一生懸命選んで言い合っている状態。
聞いているだけでとてもストレスで、仲裁すると余計イライラするので放置していますが、いつケンカしなくなるのかと、このまま仲の悪いままなのではと心配になっています。
~13歳、10歳の姉妹のおうちの方より
妹がお姉ちゃんに対してライバル意識があって、上の子が妹に注意することがあった時にお姉ちゃんには言われたくないと怒りはじめます。
お姉ちゃんも注意を続けるので、お姉ちゃんに対して物を投げたり髪をひっぱったりとパニックになって止まることが難しくなります。こう言った時の妹の方への対応はどうする方がいいですか?
~小学5年生と小学校2年生の姉妹のおうちの方より
再生時間:7分23秒
≪中山さん回答のポイント≫
〇母娘でのデートなど、一人ひとりの心を満たす時間を!
・13歳と10歳の姉妹について、このまま仲の悪いままなのではと心配になる気持ちはありますが、将来のことはまだ形のないもの、”水平線“なので、今から心配しすぎなくてもいいと思います。
・私自身も2歳差の妹がいて、子どもの頃は本当にけんかも多く、妹には妹なりのフラストレーションがあったのだと思います。
・それでも今は、一番言い合える仲であり、仲良しです。だから、今けんかが多いからといって、将来も仲が悪いとは限りません。
・妹さんへの対応を考える前に、まずお姉ちゃんが本当に困っているのかを聞いてみることが大切です。
・もしお姉ちゃんが困っているなら、お母さんがお姉ちゃんと一緒に「どうしたらいいか」を考え、サポートしてあげるとよいと思います。
・姉妹だからと二人一緒に見るだけでなく、できる時には一人ずつ、お母さんと娘の時間を作ることもおすすめです。
・お母さんと娘さんのデート、買い物やお出かけなど小さなことでよいので、一人ひとりの心を満たす時間を持てるといいと思います。
≪親野先生回答のポイント≫
〇相手に良い印象を持つようなことを、第三者の立場で伝えましょう
・10歳と13歳、小学2年生と5年生くらいは、ちょうどけんかしやすい時期だと思います。ライバル意識もありますし、比較されて悔しいという気持ちも出やすいです。
・ただ、「お姉ちゃんでしょ」「妹のくせに」といった言い方は、絶対に逆効果になりやすいので、そこは避けた方がいいと思います。
・「本当に仲が悪いね」「もっと仲良くしてよ」と否定的に言葉にしてしまうと、子どもたちが「私たちは仲の悪いきょうだいなんだ」と思い込んでしまうことがあります。
・おすすめなのは、ウィンザー効果を使うことです。「妹が、お姉ちゃんがしてくれてうれしかったって言ってたよ」など、第三者の立場で良いことを伝えると、相手への印象がよくなりやすいです。
・一人ずつ甘やかす時間、いわゆる「一人っ子タイム」は効果的です。お母さんと2人だけで過ごし、愛情のコップが満たされると、相手にも優しくしやすくなります。
・私は「ほめ写プロジェクト」というのを進めていますか、きょうだいで仲良く写っている写真をプリントして、リビングや玄関など目に入る場所に貼るのもおすすめです。楽しかった記憶がよみがえり、相手へのよいイメージが育ちやすくなります。
親野智可等先生が進めている「ほめ写プロジェクト」、詳しくはこちら
【相談3】不登校になっている大学進学希望の子、どうしていくべきか
不登校になっています。高校を辞めたいと言い、通信制高校へ転校するというのも嫌だと言っています。大学には進学希望なのですが、どのように対応していくべきか悩んでいます。
~高校2年生男子のおうちの方より
再生時間:10分34秒
≪親野先生回答のポイント≫
〇安らかな気持ちで、やりたいことに熱中できるように
・今は社会の価値観が大きく変わっていて、「高校は必ず卒業しないといけない」という時代でもなくなってきていると思います。親御さんがそういう価値観の中で育ってきたので不安になるのは自然ですが、少しアップデートして見ていくことも大事だと思います。
・高校に行かなくても、高卒認定を取れば大学に進む道もありますし、大学に行かなくても仕事を見つける道はあります。ですから、不登校を必要以上に大きな問題として考えすぎなくてもいいと思います。
・今、不登校になっているなら、無理に学校へ行かせることより、家で安らかに安定した気持ちで過ごせることが大切です。「今日も楽しかったな」と思える日々を積み重ねることが、本人の回復につながります。
・そのためには、本人がやりたがることを応援してあげることです。ゲームでも漫画でもいいと思います。好きなことに熱中して元気を取り戻した子は、実際にたくさんいます。
・ゲームで昼夜逆転することもありますが、思春期にはわりとよくあることです。生活リズムだけを心配しすぎるより、まずは本人が家で充足して過ごせているかを見る方が大事だと思います。
・ゲーム中毒が心配な場合も、否定したり取り上げたりするより、「どんなゲームをしているの?」「おもしろそうだね」「教えてよ」と関わっていくことが大切です。ゲームで対立するのではなく、ゲームを通して仲良くなる関係を作るとよいと思います。
・依存のリスクは、孤独やコミュニケーション不足の中で高まりやすいものです。親子で会話があり、つながりが保てていれば、ゲームだけを過度に心配しなくてもよいと思います。
・それでも気になる場合は、金魚の飼育、プラモデル、キャンプなど、本人が好きになりそうなものをいろいろ試してみるのもよいです。ゲーム以外の楽しみが増えれば、自然にゲームの時間が減ることもあります。
・とにかく一日一日、本人が自己充足して過ごせることが大切です。その中で本当にやりたいものが見つかれば、だんだん動き出すこともあります。親子仲良く、不登校を少しエンジョイするくらいでいいのではないかと思います。
~太田先生のご家庭の話~
うちの次女が高校1年の6月ごろ、ホームルームで「学校辞める」と宣言し、学校の先生から電話がかかってきたことがありました。親としては「そのうち通うだろう」と思って、卒業まで学費は納めていたんですが、結局その3年間、ほとんど学校には行きませんでした。10代で家も出て、アルバイトしていて、「この子はどこで戻ってくるんだろう」と思いながら見守っていました。もともと学校が嫌いな子ではなく、文化祭や体育祭には朝から行って、走り回っていたような子でした。
そんな娘も20歳を過ぎたころ、「こんなことしてる場合違う」と気づいたようで、通信制高校に入り直しました。前の高校で取れていた単位は少なかったので、卒業まで3年ほどかかりましたが、そこで出会った先生に勧められて医療系の専門学校を受け、理学療法士になりました。
今の時代は、やり直しもできるし、道はいろいろあります。だから、高校に行かない時期があっても、休む時期があっても、大丈夫。ただ、これからのために、学ぶことだけは何らかの形で続けておくといいと思います。今はネット教材や動画など、学び方もたくさんあります。「道は一つじゃないよ」と、親も一緒に見守っていけたらいいのかなと思います。
~中山さんの甥御さんの話~
妹の子ども、甥は駅伝が得意で、特待生として有名な私立高校に入りました。でも、とても繊細なところがあって、高校1年生で学校を辞めたんです。親は本当に心配していましたが、「学ぶことだけは続けなさい」と伝え、私は第三者の立場で「応援しているよ」と距離を置きながら見守りました。その後、甥は東京の大学に進み、誰も自分を知らない場所で生き生きと過ごすようになりました。今は仕事をしながら、自分がつらかった時に癒やされた経験からエステサロンも経営しています。
高校を辞めたことは、今では笑い話です。親も「生きていてくれたらいい」と受け止めたことで、子どもも前に進めたのだと思います。だから、今悩んでいる方にも「大丈夫ですよ」と伝えたいです。
【相談4】イヤと言えずに疲れている子、どうしてあげたらよい?
9歳の娘をもつ母です。友だちに「これやろう!」と言われると、本当はイヤでも「いいよ」と言ってしまいます。仲間はずれになるのがこわいみたいで、家に帰ると「つかれた…」と言っています。「イヤって言えない自分はダメ」と感じているようです。
どう声をかけたらいいでしょうか?
~小4女児のおうちの方より
再生時間:4分28秒
≪太田先生回答のポイント≫
〇まずはしんどさに共感してあげることが大切
・こういうお子さんは女の子に多いようですが、学校ではとても気を使って、先生にも信頼される“いい子”としてがんばっているのかなと思います。
・その分、家に帰るころには疲れきってしまうことがあります。まずは「学校、疲れるよね」「友だちに優しくしたんだね」「気を使うと疲れるよね」と、しんどさに共感してあげることが大切です。
・なかなか「ノー」とは言えません。だから、いきなり強く断るのではなく、小さな「ノー」、断り方から練習するといいと思います。
・たとえば「今はやめておくね」「あとにするね」「少し考えてからにするね」など、ちょっと引く言葉を、お母さんとのやり取りの中で練習してみます。
・家で言えるようになると、外でも使えるかもしれません。たとえ使わなくても、「こう言えばいいんだ」と思えるだけで、つらさが軽くなることがあります。
・子どもが自分を守るための“魔法の言葉”を、少しずつ教えてあげてほしいと思います。
≪親野先生回答のポイント≫
〇「断る」ことをロールプレイで練習してみましょう
・太田先生の言われたことのおさらいになりますが、まず大事なのは、やっぱり共感してあげることですよね。「疲れちゃったね」「なかなか断れないよね、わかるよ」と受け止めてもらえるだけで、子どものストレスは発散され、信頼感も高まります。
・そのうえで、「今度は断らなきゃダメだよ」と言うだけではなかなかできないので、ロールプレイで練習してあげるといいと思います。
・たとえば、お母さんが友だち役になって「何々しよう」と誘い、子どもが「面白そうだし、やりたいんだけど、今日はちょっとやめておくね」と返す練習をします。
・「ママにこれはやっちゃいけないって言われてる」「今日は用事があるからごめんね」など、一言理由をつけると、相手も引きやすくなります。
・こうした言葉は嘘ではなく、自分を守るためのストーリーです。そう考え方を変えて、上手に断るスキルとして教えてあげることが大切です。
・子どもが自分を守るための“魔法の言葉”を、少しずつ教えてあげてほしいと思います。
【相談5】進学先が決まらない子をどうサポートする?
今年度、高校受験ですが、いつまでも受験したい高校が決まりません。県立高校の場合、ある程度学力で選別できる部分はありますが、私立高校は学校によってコースなど様々で選びきれません。何を優先したいか、本人に聞いてもいまいちピンとこないようです。
まだ受験校を確定するまで少し時間はありますが、親の気持ちばかりが焦ってしまいます。オープンスクールはできるだけ参加してみようとは思っていますが、この先どのようにサポートすべきかと困っています。
~中学3年生女子のおうちの方より
再生時間:3分58秒
≪中山さん回答のポイント≫
〇今しかできない親子の時間として楽しめたら
・私は今、高校3年生の男の子の母ですが、中3の時は同じように進路で悩みました。だから、まだ決まらなくて当たり前だと思います。
・中学3年生は、これからどんどん成長していく時期です。高校生になっても、大学入試のことではまた悩みます。悩みはその時々で出てくるものなんですよね。
・親ができることは、「一緒にオープンスクールに行こうか」と声をかけて、進路選びを親子のよい経験にしていくことだと思います。
・いろいろな高校を一緒に見て回ると、後になって「あの時こうだったね」と笑い話になることもあります。また親子一緒にいろんな高校を回れるは、この時しかないです。
・高校入試は苦しい面もありますが、「どうすれば少し楽しくできるかな」と視点を変えて、今しかできない親子の時間として積み重ねてほしいです。
≪親野先生回答のポイント≫
〇迷うことは当然、焦って後悔しないように
・進路が決まらない、どちらへ行くかわからないという宙ぶらりんな状態は、大人にとっても子どもにとっても本当に苦しいものだと思います。
・でも、その中途半端で不安定な状態に耐えることは大切で、耐える力を「ネガティブ・ケイパビリティ」と言います。無理に早く決めなくてもいいんですよね。
・焦って決めてしまうと、後悔することもあります。揺れ動くこと、迷うことは当然のこととして受け止めていいと思います。
・親御さんは、まず深呼吸して、自分の心を整えることが大切です。焦ると、どうしても子どもにもその不安が伝わってしまいます。
・その時は「右か左か」で人生が決まるように感じますが、後から考えると、どちらでもよかったと思えることも多いものです。
・どちらに進んでも、人生はきっと大丈夫にできています。今は親子でいろいろ体験しながら、揺れ動く時間をエンジョイしてほしいです。
【相談6】うまくコミュニケーションが取れず、自己肯定感も下がっています
息子は恥ずかしがり屋で、お友達に声をかけることへのハードルがとても高いようです。うっかり他の人にぶつかってしまった時に、「悪いことをしてしまった。僕は悪い人間だ・・」と落ち込んで帰ってきました。「ごめんねって一言謝ったら、お友達もわかってくれるよ。」と話したのですが、そのごめんなさいが言えずに何度か同じようなことがありました。お友達とうまくコミュニケーションを取れないことで、自己肯定感も下がっている気がします。このような時、親としてどんなサポートをしたらよいでしょうか?
~小学2年生男児のおうちの方より
再生時間:3分36秒
≪太田先生回答のポイント≫
〇うなずくだけ、首をちょっと動かすだけでもいいと教えてあげる
・2年生くらいだと、本当は自分にも理由があっても、「相手が悪い」と感じたり、逆に強く自分を責めてしまったりすることがあります。責任感が強く、感受性の豊かなお子さんなんだと思います。
・ただ、自分を責めすぎる気持ちは少し心配です。とっさに「ごめんね」と言えばすむ場面でも、恥ずかしさや戸惑いで言えないことがあるんですよね。
・「言えばいいんだよ」と言うだけでは、なかなかできません。だから、おうちで遊びの中で練習してみるといいと思います。ぶつかったふりをして「ごめんね」と言う練習などで十分です。
・言葉で言えない時は、うなずくだけ、首をちょっと動かすだけでもいいんです。ハードルを低くして、「こういう方法もあるよ」と教えてあげることが大切です。
・もし少しでもできたら、大げさなくらい喜んで褒めてあげてください。その積み重ねが、子どものソーシャルスキルにつながっていくと思います。
≪親野先生回答のポイント≫
〇いきなり励まさず、先ずは受け止め子どもが話せるように
・子どもが「悪いことをしてしまった」「僕は悪い人間だ」と落ち込んで帰ってきた時、つい「そんなことないよ」と励ましたくなりますよね。
・でも、いきなり励ますと、子どもは気持ちを吐き出せずにため込んでしまうことがあります。
・まずは「そういうことがあったんだね」「どうしたの」「自分のことを悪いと思っているんだね」と受け止めて、もう少し話せるようにしてあげるといいと思います。
・悪い人間だと思っているんだ、つらいよね」と共感したあとで、「そんな悪い子だとは思わないよ」と伝えるのは大丈夫です。順番が大事なんですね。
・謝る練習は、ごっこ遊びやロールプレイで実際に口に出してやってみるといいです。
・謝る時の言葉のバリエーションを紹介する図鑑も出てます。そうしたものを使って、感謝や謝り方の言葉を親子で声に出して練習しておくと、いざという時に言いやすくなります。
【相談7】気分やの娘、どう言い聞かせればよいのでしょう
気分やさんです。服は一緒に買いに行き、娘が自分で選んでいるのですが、「これはもうヤダ、他のが欲しい」とすぐ言い出します。一度も着ていないのにそう言いだすこともあります。
食事も「〇〇が食べたい」といってきたのでそれを作ると、「やっぱりXXXが食べたい」と言い出します。どう言い聞かせればいいでしょう。
~5歳 女児のおうちの方より
再生時間:3分43秒
≪中山さん回答のポイント≫
〇気持ちを受け止め、言葉を返してあげるだけでも
・第三者から見ると「かわいいな」と思えることでも、親御さんにとっては本当に大変ですよね。「さっき言ったじゃない」と思ってしまうのも自然なことだと思います。
・でも、無理に言い聞かせなくてもいいのかなと思います。まずは「そっか、これは嫌なんだね」と、そのまま受け止めてあげることが大切です。
・私はよく「やまびこ法」と言いますが、子どもの言葉を繰り返してあげるだけでいいんです。「他のが欲しかったんだね」「スパゲッティがよかったんだね」と返すだけで、気持ちは受け止められます。
・「あなたがこう言ったでしょ」と正そうとしても、子どもが満足するわけではありません。今はそういうやり取りも、親子のコミュニケーションなんですよね。
・お母さん自身もモヤモヤすると思うので、子どもが園などに行っている間に、自分の心を満たすことをしてほしいです。お母さんが少し充実して帰ってくると、「またこんなこと言ってるわ」と広い気持ちで受け止めやすくなると思います。
≪親野先生回答のポイント≫
〇親に対して信頼があるからなので、とてもいいことです
・子どもが「これも嫌だ」「他のが欲しい」「やっぱりこれが食べたい」と親に言えるのは、実はとてもいいことなのです。
・それは、親に対して信頼があり、「このお母さんなら受け入れてくれる」という安心感があるからです。家庭の中で心理的な安全性があるということは、とても大事なことです。
・まずは「欲しかったんだね」「そう思ったんだね」と共感してあげるだけで、子どもは「分かってもらえた」と満足することがあります。
・それでも本気で言ってくる時は、もう少し聞いてあげて、親も納得できるなら叶えてあげてもいいと思います。
・どうしても無理な時は、「分かったけど、今日はこういう理由で無理だよ」と断っても大丈夫です。大切なのは、最初に共感することです。
・願いを伝えて叶った経験は、「自分は望みを伝えれば動けるんだ」という自己効力感にもつながりますので、決して悪いことではないんです。
【相談8】反抗期の子どもへの関わり方を教えてください。
反抗期の子どもへの関わり方を教えてください。
~高1・中2男子、小学生女児のおうちの方より
再生時間:3分43秒
≪親野先生回答のポイント≫
〇見守り、共感しながら線引きし、必要な時は“Yes,Yes,but”
・反抗期は、親の育て方やしつけが悪かったから起こるものではなく、成長の中で自然に出てくるものです。来る子もいれば来ない子もいて、来たからといって親のせいではありません。
・この時期は、感情をつかさどる扁桃体が大きく成長する一方で、それを抑える前頭前野がまだ追いついていません。だから、イライラしやすい状態が「普通」なんです。
・細かいしつけを重ねても、親子のバトルになるだけで、あまり効果はありません。服装や言い方など細かいことはり、見守るくらいでいいと思います。
・関わる時は、まず「そうなんだね」「そう思ったんだね」と受け止める“イエス”が大切です。頭ごなしに否定せず、いったん子どもの気持ちを認めることで、話を聞く土台ができます。
・ただし、人を傷つける、いじめる、反社会的なことをするなど、本当に大事な問題は別です。その時は「気持ちはわかるよ。でも、それはしてはいけない」と伝える“Yes,Yes,but”で、共感しながら線引きをすることが大切です。
・子ども扱いして上から言うより、一人の人間としてリスペクトし、大人同士のように丁寧に接しましょう。共感を大事にしながら、ダメなことは落ち着いて伝えていく姿勢が大切です。
【相談9】宿題をするようになるには?
宿題を始めるまでにすごく時間がかかります。自分から進んでやるようになる声かけはありますか?
~小2女児のおうちの方より
宿題をせずにすぐに遊びに出かける。周りのお友達もすぐに遊ぶらしい。親としては宿題をある程度仕上げてから遊びに行ってほしい。
~10歳女児のおうちの方より
再生時間:40秒
≪親野先生回答のポイント≫
〇まずは共感し、ハードルを下げる
・宿題をなかなかやらない子には、まず「面倒だよね」「大変だよね」と共感してあげること。
・少し様子を見てから、「1問だけやってみようか」とハードルを下げて促しましょう。
・1問でもできると小さな成功になり、やる気のスイッチが入りやすくなります。
よくある相談~「うちの子、発達障害かな、グレーゾーンかな」とお悩みの方へ
講演会開始前に、親野先生がよくある相談へのアドバイスとしてお話しされていた内容をお届けします!
再生時間:6分11秒
≪親野先生回答のポイント≫
〇一番大事なのは家庭、コミュニケーションと食べ物・運動・睡眠を大切に
・「うちの子、発達障害かな、グレーゾーンかな」と悩む話は、けっこうたくさん聞きます。そういうときは、ひとりで抱え込まず、早めに動くことが大事です。
・ネットや本で調べるのも大切ですが、それだけでは不十分なこともあります。園や学校の先生、養護教諭、自治体の発達相談窓口などに相談してみるといいと思います。
・小児科や心療内科など、専門の先生に見てもらうのも一つです。できれば複数の専門家とつながると、見方も広がります。
・「グレーです」と言われても、何もしなくていいわけではありません。早めに療育につながること、そして家庭で療育的な関わりをすることがとても大事です。
・運動遊びやコミュニケーション遊びなど、家庭でできることはたくさんあります。専門家に相談すれば、家でできる関わり方も教えてもらえます。
・もう一つ大事なのが、食べ物・運動・睡眠です。特に腸内環境は、心の安定や集中にも関わると言われています。
・とはいえ、毎回きちんと手作りするのは大変です。親が無理をしてイライラするくらいなら、できる範囲で大丈夫。便利な食材やAIも使いながら、続けやすい形で取り組めばいいと思います。
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この講演会は、全国のママをつなぐネットワーク、ママノユメと共同開催いたしました。特定非営利活動法人Wing-Wing、ママノユメ九州女子部、一般社団法人ガールスカウト福岡県連盟、一般社団法人まち育ミライlabのご協力もいただいております。
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