
今しかない子育ての時間 ~まんが家小森羊仔さんの子育てと仕事のバランス~
インタビュー 子育てサプリメント
子育てしながら仕事はどうしていく…? 女性まんが家小森羊仔さんの子育てとの向き合い方をお聞きしました。
2010年より活躍中の人気まんが家の小森羊仔(こもりようこ)さん。
現在は、小学生と幼稚園児の二児の母でもあります。
子育て奮闘中のまんが家の毎日とは⁉ 仕事と子育てのこと、子どもとの関わりで大切にしていることをお聞きしました。

小森羊仔(こもり・ようこ)さん:まんが家
福島県出身。文星芸術大学まんが専攻大学院卒。2010年、第4回金のティアラ大賞(集英社の少女・女性マンガ7誌合同の新人賞)にて銀賞を受賞。受賞作「きみが死んだら」が「YOU」2011年第5号に掲載され、デビュー。「シリウスと繭」「青い鱗と砂の街」「木陰くんは魔女。」など著書多数(いずれも集英社)。現在、二児の母。

絵が好きでまんが家の道へ
――最初に小森先生ご自身について伺っていきたいのですが、子ども時代は、どんな感じでしたか?
小森羊仔(以下、小森) 絵を描くのが好きで、本を読むのも好きでした。絵を描く仕事に携わりたいなと思って、親に「絵を描く仕事って、どんな仕事?」と聞いたら、「それなら、画家だね」という返事だったので、ずっと画家になりたいと思っていました。
――まんが家を目指されたのはいつごろ?
小森 それがはっきりとした記憶がなくて…。中学の卒業文集にはまんが家になりたいと書いていたし、高校時代、美術部の友達に刺激されて、まんがらしきもの(模写)は描いていました。
――大学は美大のまんが専攻ですね?
小森 大学受験のときに、作品を提出しなければならなくて、それが最初にまんがを描いた経験でした。原稿用紙の使い方さえ知らない状態だったので、もう必死でした。
――大学に入った後は、まんが一直線?
小森 はい、一直線。描いては出して、描いては出して…といった毎日でした。
――そこから大学生時代にデビューされましたね。
小森 デビュー作は一応、少女まんがですけど、実はそれまで全然少女まんがを描いていなかったんです。もちろん、好きで読んではいたんですけど、他にもいろんなジャンルを読んでいて…。
たまたま大学の廊下に少女まんがの新人賞の原稿募集のポスターが貼ってありまして、賞金につられて描いてみようかなと応募したのがきっかけでした。
でも、実際に描いてみると、本当に楽しかったです。初めてしっかり描いた少女まんがだったので。
――小森先生がまんがで表現されたいことは何ですか?
小森 気持ちの表現については、すごく考えて描いています。人物の気持ちみたいなところでは絶対に嘘はつきたくないと思っていて…。
ファンタジー作品を描いたこともありますが、好みの設定は現実的な生活を土台とした現代ものです。大きいドラマがなくても、生活の中や本当に些細なところでも、何か心に引っかかってくれたらと。
読者の方が読んでいて同じ気持ちだなとか、あ、このキャラクターはこんなふうに考えるんだなっていうのを自分の中に受け止めて、何か影響が出てくれたらいいなとか…。そういうことを考えて描いています。

まんが家を休んで子育てに全集中すると決めた
――まんが家として活躍される中、結婚、出産、子育てという道に進まれます。子育て中のお仕事は?
小森 体調面もあって、妊娠中から仕事はセーブして、お休みに入りました。パートナー(夫)と話し合いましたが、私の希望で決めました。
――まんが家としての活動をお休みした理由は?
小森 一度しかない人生の中で、子どもと一緒にいられる時間はほんの少しだと思いました。たかだか十年ぐらいだと。
ならば、子どもが自分と一緒にいてくれる間、もうガッツリそっちにやれるだけやっていこうと思ったんです。

――他のまんが家さんが活躍されている中、自分の時間を子育てに使うことに不安や焦りはなかったですか?
小森 もちろん、怖かったです。一般の企業のように、出産・育児休暇が保障されて…というものではないので。
仕事に戻ったとき、自分の場所がなくなっている可能性もありますから…。
戻れたとしても、環境がガラッと変わるでしょうし、まんが家としてやっていけるのかという不安もありました。
――その不安は現在、解消されましたか?。
小森 解消されてはいないですね。
実は、子育ての合間にもっと仕事ができると思っていましたが、現実にはやりたいときに仕事ができないし、子どもの体調メインなので予定も立てられないし…。
子育てを優先したことを後悔はしていませんが、いろいろな不安やストレスも同時に抱えていましたし、今も抱えています。

ジュース事件から考えたこと
――現在、お子さんの様子は?
小森 お兄ちゃんはマイペースですが甘えん坊タイプ。妹は、誰に対しても天真爛漫な感じです。上の子は現在一年生、下の子は年長です。

――お母さんとしての口癖はありますか?
小森 「早くしなさい」は毎日ですけど(笑)。
「どう思ったの?」「考えてごらん」と、私、結構、言っています。
いいのか悪いのか分からないんですけど、子どもは自分とは別の人間という前提で子育てしていきたいんです。子どもにも自分なりの考えというか、思いがあると思うんです。
――子どもの考えや思いがある?
小森 たとえば、あれは息子が3歳のとき、ジュースをコップに注ごうとしてこぼしたことがあったんです。
大人は「あ、テーブルを拭かなくちゃ」と思って拭くと思うんですけど、息子は拭かないでさーっとどこかに消えたんです。

大変! 拭かなくちゃ!
イラスト/小森羊仔
――そのとき、何と声をかけたのですか?
小森 「ジュースをわざとこぼしたわけじゃないから、それは今度気をつけてくれればいいけど、何もしないで出て行くっておかしくない?」と叱りました。
すると、息子は「え~ん」と泣いて…。
――どこのおうちでも、あるあるですよね。
小森 でも、あとで落ち着いたときに話を聞いてみたところ、「どうしたらいいかわからなかった」と教えてくれたんです。
確かに、そのとき私が「テーブルを拭こう」と教えていたら、そういう行動ができたのでしょうが、まだ教えていなかったんですね。
それを反省して、子どもの言い分をまず聞くようになりました。

――きょうだいげんかのときは、どうしていますか?
小森 基本的に、双方の言い分・気持ちを整理する「ケンカ両成敗」スタンスです。二人にここまでの流れを説明させています。二人の言い分が違ったら、子ども自身が感じたことを、相手に分かるように伝えるようアドバイスしています。
――お子さんに、自分の気持ちを言葉にすることの大切さを伝えているんですね。
小森 自分自身が一人っ子だったからかも。まんがも同じで、自分から表現して相手に伝え、読者とのやりとりするのが大事ですから。
心配性の私へ。無理せず楽しんで
――現在のライフワークバランスはいかがですか?
小森 朝、家族を送り出した後に、家事や仕事の連絡をします。
子どもたちが帰宅したら、子どもたちとの時間が優先。息子の宿題をみたり、娘の「一緒に遊んでほしい」に応えたり…。
子どもたちに本を読み聞かせて21時に寝かしつけてからが、本格的な仕事タイムです。創作にあてられる時間は、一日の2~3割ぐらいです。
少しずつ、また仕事をいただいて、その時間が楽しいです。
その時間をゼロにすると、自分の人生への不安やストレスが増しそう…。今は、この量で現状維持ですね。

――親としての自己採点は?
小森 あまり自信がありません。まんがの賞でいうと、一等の大賞ではなく、奨励賞(三番目)ぐらいでしょうか(笑)。子どもたちとは 、できるだけ楽しく一緒にいたいなと思っています。
――10年後の自分にメッセージを送るとしたら??
小森 10年後というと、子どもたちは思春期を迎えている頃。私は、心配性で、先のことを考えて、不安になってしまうタイプですから、多分、私は相当、思春期の子どもたちに振り回されていると思います(笑)。
「でも、そんな状況も、ぜひ楽しんで」というメッセージを贈りたいですね。
――この記事の読者にメッセージをお願いします。
小森 私も仲間に入れてくださいという気持ちです。あまり無理をせず、「みんなで頑張ってるよね、私たち」という感じでやっていけたらいいなと思っています。 一緒に頑張りましょう!

毎晩寝る前の読み聞かせタイム
イラスト/小森羊仔
――小森先生、ありがとうございました。

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