
子どもを上手にほめるには?
親野先生の親力診断
目次

お子さんとどのように関わり、どのような言葉をかけ、
どんなコミュニケーションをとっていますか?
言い方ひとつ、やり方ひとつで子どもは大きく変わります。
ポピーの「親力診断」をよりよい親子の関係づくりにお役立てください。
診断してくださるのは……

親野 智可等(おやの ちから)先生
教育評論家。教師経験をもとに子育て、親子関係、しつけ、勉強法、家庭教育などについてInstagram、Threads、Xなどで発信中。「子育て365日」「反抗期まるごと解決BOOK」などベストセラー多数。「ドラゴン桜」の指南役としても著名。オンライン講演を含む全国各地の小・中・高等学校、幼稚園・保育園のPTA、市町村の教育講演会、先生や保育士の研修会でも大人気となっている。
親力診断:めずらしく夕食後の片付けを手伝ってくれた子どもを、どのような言葉でほめてあげますか?
小学生の息子が、夕食後めずらしくテーブルを拭いて片付けを手伝ってくれました。
ぜひ、ほめてあげたいのですが……。
実際のあなたはどのように言いそうですか?


ありがとう。助かるよ

ありがとう。毎日頼むよ

ありがとう。お菓子買ってあげるよ

ありがとう。雨でも降るんじゃないの
どれが正しいか、ではなく、実際問題自分だったら……と考えて答えてください。
……選びましたか?
それでは親力診断、スタートです!
診断結果:めずらしく夕食後の片付けを手伝ってくれた子どもを、どのような言葉でほめてあげますか?
解説動画でご覧ください
動画の概要は下をチェック!
A:ありがとう。助かるよ を選んだ場合
心からの感謝の言葉はいちばんのほめ言葉ですね。子どもはやってよかったという気持ちで満たされます。
自然に次へつながりますね。
B:ありがとう。毎日頼むよ を選んだ場合
ほめた後で、つい大人は、次の要求を出してしまいがちですね。そうすると、ほめたのは、そうしてほしいからだ、ということが子どもにもわかってしまいますね。これは「言わずもがな」のひと言です。
C:ありがとう。お菓子買ってあげるよ を選んだ場合
感謝の気持ちを表すために「お菓子買ってあげるよ」と言いたくなる気持ちはわかります。けれど子どもの中には、別にお菓子が欲しくてやったわけじゃないのにと感じる子もいます。また、何かをしたらご褒美をもらえるという間違った学習になってしまう可能性もあります。
D:ありがとう。雨でも降るんじゃないの を選んだ場合
子どもに対するからかいや、いじりの言葉には結構注意が必要です。子どもがいつもしないようなことをすると、親としては、ちょっとしたユーモアまじりの言葉をかけたくなるものです。ですが、中にはそれをまともに受け取ってしまって、不愉快に感じることもあります。
今回のポイント!
「ありがとう」や「助かったよ」という言葉は、子どもにとって最大のほめ言葉で、とってもうれしいんです。これに付け加えて、「ちょっと疲れていたからうれしいよ」「忙しくてバタバタしていたから助かったよ。ありがとう」というふうに言ってあげれば、さらに子どもはうれしいと思います。
このように、自分は人の役に立つことができると感じることで「自己有用感」が育まれます。自己有用感というのは、「自分が他の人や集団に対してどれだけ役立っているか」を自覚する感覚です。この感覚は、他の人からの言葉や評価によって強化されて、自信を高める効果があります。
また、自己有用感と似ている言葉に「自己肯定感」があります。厳密に言うと違いがありまして、自己肯定感は、ありのままの自分を認められる感覚ですね。肯定的な部分だけでなく、否定的な部分も含めて自分自身を受け入れられるということです。つまり、自己肯定感があれば、役に立っていようがいまいが、何かができるできないとは無関係に、長所も短所も含めて自分には存在する価値があると感じられるということです。
今日も明るく楽しく、元気にお過ごしください。
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