発表会の練習、家でもしたほうがいい?に先生がアドバイス

発表会の練習、家でもしたほうがいい?に先生がアドバイス

園生活Q&A

園での発表会の練習を家でもしたほうがいい?という疑問に、幼稚園教諭の経験もある幼児教育学の先生におこたえいただきました。

園での発表会、楽しみにしているお子さんもいれば、緊張しているお子さんも! そこで、元幼稚園教諭で、幼児教育学の専門家の前田和代先生に、家庭でしたほうがいいことやNGな行動について、うかがいました。

前田和代先生

前田和代先生

東京家政大学児童学部児童学科児童学科准教授
専門は幼児教育学、保育学。元幼稚園教諭で、子どもの遊びと育つ力について造詣が深い。

Q1 園の発表会に向けて、家でも何かしたほうがよいでしょうか?

発表会

A 「間違えないように」など、プレッシャーになるような声かけや、家での過度な練習はNGです。

どの園でも、事前に発表会までの過程や取り組みについて、クラスだよりや園だよりなどでお知らせをします。そこには、おうちのかたに発表会でぜひ見てほしい子どもたちの姿が示されているはずです。というのも、園では、発表会当日のことだけでなく、その日を迎えるまでの子どもたちの育ちを大切にしているからです。また、クラスや学年全体という集団の中で、一人ひとりが友だちと折り合いをつけて協力し、つくりあげていく姿にも成長が見られるでしょう。ですから、当日はぜひ、お子さんだけを見るのではなく、クラス(学年)全体の育ちに目を向けてください。

このような背景を踏まえ、家庭では「セリフを間違えないように」「みんなと同じ動きができるように」などといったプレッシャーになるような声かけや過度な練習は行わないようにしましょう。もちろん、お子さん自身が「一緒にやって!」と望んでいるときは一緒に練習してもかまいません。大切なのは「できる/できない」ではなく、「楽しみ!」とわくわくする気持ちをもつことなのです。

たとえば、劇であればどんなお話なのか、歌であればどんな歌なのかなどを聞いてみましょう。「今日はこんなことをした」などという返事がかえってきたら興味深く聞き、演目ができあがっていく過程をお子さんと一緒に楽しみます。お子さん自身が緊張したり、過程に納得がいってなかったりする場合もあるかもしれません。そんなときは「楽しみにしているね」と話し、意欲につなげましょう。 発表会当日は「かっこよかった!」「どきどきしたね。でも、とてもよかったよ」などと励みになる言葉かけをしてあげてください。お子さん自身は「うまくできなかった」という思いもあるかもしれませんが、個々の出来/不出来に執着せず、「○○組さん、△△がすてきだった!」などと具体的に話し、発表会全体の感想をお子さんと共有していただけたらと思います。

イラスト/内田コーイチロウ

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