プロ直伝!まなびを深める!子どもとの動物園の2つの楽しみ方

プロ直伝!まなびを深める!子どもとの動物園の2つの楽しみ方

まなびを深める、子どもとの動物園の2つの楽しみ方を、お出かけのプロがご紹介!

動物園は、動物たちに出会える楽しい場所ですが、「なんとなく見た」で終わってしまっては、もったいない! 見方をちょっと工夫するだけで、たくさんの「なんで?」や「すごい!」が見つかるまなびの宝庫です。今回はまなびを深める動物園の2つの楽しみ方を、お出かけのプロがご紹介! 1つめは、見る動物をしぼって、その動物をじっくり観察する方法2つめは、テーマを決めて動物を横断的に観察する方法です。ぜひ試してみてください。

佐々木 隆さん

佐々木 隆さん

1990年代、雑誌や情報誌の取材で毎週のように遊園地を取材。1999年、TVチャンピオン4代 目遊園地王となったあとも、遊園地・テーマパーク・動物園・水族館の記事を「るるぶ」などの情報誌で提供し続けている。雑誌へのコメントやテレビ・ラジオ出演も多数。

動物園の楽しみ方1:見る動物をしぼって、じっくり観察しよう

お子さんの好きな動物は何ですか? 動物園にいる動物を全部見ることを目標にせず、今日はこの動物とこの動物に会いにいくぞ!と見る動物の数をしぼって、じっくり観察してみましょう。1種の動物に集中すると、小さな変化や動きに気づきやすくなり、「どうして?」が生まれやすくなります。
動物たちは何をしているでしょう? 「食事中だね」「あの子はたくさん食べてるね」「お魚を丸呑みだ」「あっちの子はあそんでる」「あっ、うんちした」。動物たちをじっくり観察しているうちに、子どもの好奇心がどんどん動き出します。「あの子とあの子は仲良しだね」「親子かな」、動物たちの関係性や気持ちを想像しながら眺めるのも楽しいですが、「何を食べてる?」「どんなふうに(よく噛んでor丸呑みで)食べてる?」「どんな口を、どんなふうに動かしてる?」というように、観察という視点でも見てみると、まなびが深まります。

お出かけのプロが教える!1つ1つの動物をじっくり観察するときのコツ

  • 欲張らずに、見る動物の数を思い切ってしぼろう
  • 動物の動きをよく観察しよう
  • そのとき、体のどの部分をどんなふうに使っているのか、考えてみよう
  • 食事をしていたら、動物が何をどうやって食べるのか、観察してみよう
  • 動物が動かないときは、その動物がいつ動くのか、考えてみよう

お出かけのプロが教える!動物ごとの観察ポイント

この動物を見るときはこんなところも観察してみるとおもしろいよ!というポイントを紹介しますので、お子さんと動物を観察するときの参考にしてみてください。

ペンギン

野生のペンギンは、海で泳いでいる魚を捕まえて食べるから、泳ぎが得意。速く泳げるように、足には大きなヒレがついているよ。陸地を歩くときは、よちよち歩き。歩いてるときと、泳いでいるときのスピードが全然違うね。

キリン

キリンは長い首を生かして、高いところに生えている木の葉や木の実を食べるよ。好物のアカシアなどはトゲがあり、長い舌を伸ばしてトゲに刺さらないようにしているよ。舌が黒っぽいのは、こうやって食べている間、長時間日光にあったても大丈夫な紫外線対策なんだ。

ライオン

ライオンは夕方から夜にかけて特に活動する動物で、昼間は体力を温存するために長い時間休んでいるよ。よく寝ているように見えるのは、狩りに備えているからなんだ。動き出すタイミングや、群れでの過ごし方に注目すると、野生での暮らしが見えてくるよ。

ゾウ

ゾウの鼻は、呼吸・におい・水を吸う・物をつかむなど、たくさんの役割を持っているよ。手のように器用に使う様子を見ると、鼻の働きの多さに気づけるね。

サル

サルは手の指を上手に使って、食べたり毛づくろいをしたりするよ。人と似た動きもするから、人とサルの体のつくりの共通点や違いに気づくことができるね。

カバ

カバは多くの時間を水の中で過ごすよ。体を守るために水中にいることが多く、陸と水で過ごし方の違いに注目するとおもしろいね。

フラミンゴ

フラミンゴの片足立ちは、水辺でも体温を保つためとも、リラックスのためとも言われているよ。フラミンゴはエサに含まれる赤い色素をとり入れて、鮮やかなピンクの羽を保っているよ。

レッサーパンダ

レッサーパンダは木の上で生活する時間が長く、木の上でも長いしっぽでバランスをとっているよ。また、足のかかとがしっかりしていて、人間と同じように2本足で立ち上がることもできるよ。

1種の動物をじっくり観察したいときは、多摩動物園の「からだシート」と「しぐさシート」もおすすめ!

1つ1つの動物をよーく観察することで、驚きや発見が生まれ、それが「考える力」の始まりになります。特に動物が動いているときは、動物のひみつが見えるチャンス! 例えば、ペンギンが水に入ると、陸上と水中で動き方や移動するスピードが全然違うことに気がついたり、キリンが葉っぱを食べると、首が長いわけに「そうか」と納得したり、舌の色や長さに驚いたりするでしょう。もちろん、動物が寝ていたりと、じっとしていることもあります。そんなときは、「いつ動くのか」「どんなタイミングで動くのか」を考えてみても楽しいですね。お子さんから、「どうして?」が出てきたら、しめたもの。この「どうして?」こそが、考える力のスタートです。お子さんと一緒に会話しながら、考えてみましょう。

東京都にある多摩動物園のホームページでは、1つ1つの動物を「からだ」と「しぐさ」に分けてじっくり観察できる、「からだシート」と「しぐさシート」を公開しています。こちらのシートを見ながらじっくり観察するのもおすすめです。

(公財)東京動物園協会提供

多摩動物園 動物観察シートはこちら

動物園の楽しみ方2:1つのテーマで、横断的に動物を観察しよう

もう1つおすすめなのが、テーマを決めていろいろな動物を横断的に観察する方法です。いろいろな動物の足に注目して観察する、手に注目して観察する、角に着目して観察する、しっぽに着目して観察する、手に注目して観察する、体の模様に着目して観察する、というように、同じテーマでいろいろな動物を比べながら観察します。

お出かけのプロが教える!1つのテーマで横断的に動物を観察するときのコツ

  • 体の一部の部位に着目してみよう
    おすすめは…どんなしっぽ? どんな足? どんな手? どんな角? どんなくちばし? どんな模様?
  • わくわくする観察テーマを考えよう
    おすすめは…いちばんすごい口はどれ? いちばん変な歩き方は? いちばんよく食べる動物は?

スケッチブックがお役立ち!

スケッチブックを持って行って、実際に見た動物の、体の一部だけを並べて描いていくのもいいですね。「キリンの足はどんな足?」「ゾウの足は?」「ペンギンの足は?」などと、足の長さや形を比べると、どの動物が陸上で速く走れるのか、どの動物が泳ぎが得意なのかが見えてきますよ。

動物園のテーマ横断型の観察シートもおすすめ!

宮城県にある八木山動物園のホームページや、愛媛県立とべ動物園のホームページでは、1つのテーマで横断的に動物を観察できる観察シートが充実しています。
下記の動物園のホームページのリンクからダウンロードできますので、プリントアウトして、動物園に行くときに持って行ってもいいですね。

八木山動物園 動物観察シートはこちら

愛媛県立とべ動物園 動物観察シートはこちら

おうちでも楽しもう! 動物園のあとまなびのすすめ

お子さん連れでのお出かけは、「また行きたい」で終わるのが正解です。疲れる前に切り上げることで、
「もっと見たかった」という気持ちが残り、次への興味につながります。動物園から帰ったあとに、もう一度その日の体験を思い出してみましょう。
例えば、見てきたどうぶつの鳴き声を聞いてみると、「あ、この声だった!」と記憶がよみがえります。
東京ズーネット 鳴き声図鑑

YouTubeなどで赤ちゃんの成長動画を見ると、「こんなふうに大きくなるんだ」と新しい発見にもつながります。
さらに、本やネットで足あとの違いなどを調べると、体の作りや歩き方の理由にも気づけます。
その日の体験をもう一度たどることで、観察で見つけた“気づき”がぐっと深まっていき、「わかった!」に変わります。
なにより親子で一緒に考えたり、話したりする時間そのものが、いちばんのまなび! 動物園に行くときは、ぜひ“観察する楽しさ”を味わってくださいね。

取材・編集協力/東京通信社 イラスト/大滝まみ

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