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POPY Novels 魔法使いのステージ
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魔法使いのステージ(命名)
10命名

作: たかはしみか

絵: 井上恵美

前号までのあらすじ

バンドを組んだはいいが、ライブをする場がないかなたち。そこへ、池野いけのさんが主催しゅさいする夏祭りで演奏しないかというさそいを受ける。そして、ついにバンド名を考えることに……。

次の日の放課後。

わたしと奏太そうたの教室に緒方おがたくんもやってきて、バンド名について話し合った。

そして、ついにバンド名が決定した。
「キャンディアップルレッド」

そう、わたしが考えた名前だ!

三人とも、律義りちぎにちゃんと三つずつ案を考えてきた。でも、わたしが「キャンディアップルレッド」を出したとき、二人とも
「これ、かっこいいね!」
と飛びついたのだ。

奏太はうれしそうに、黒板にわたしたちのバンド名を書いた。
「何やってるの?」

そう言いながら、同じクラスの浅香あさかさんと夏木なつきさんが、教室に入ってきた。
「オレら、三人でバンド組んだんだ。で、これがバンド名。今、決まったの。奏が考えたんだよ」

奏太は相変わらずくったくのない笑顔えがおで答える。
「バンド組んだってことは、ライブとかするの?」
という二人に、わたしは例の夏祭りのことを説明した。
「へえ、おもしろそうだね」
「それ、楽しそう。絶対見に行くよ」

二人がそんなふうに言ったとき、奏太が突然とつぜん
「あっ!」
と大声でさけんだ。

みんながあぜんとしていると、
「二人って美術部じゃなかったっけ?」
と、浅香さんと夏木さんに向き直って聞いた。
「そうだよ。なんで?」
「よっしゃ! 宣伝活動、手伝ってよ」

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