前号までのあらすじ
バンドを組んだはいいが、ライブをする場がない奏たち。そこへ、池野さんが主催する夏祭りで演奏しないかという誘いを受ける。そして、ついにバンド名を考えることに……。
次の日の放課後。
わたしと奏太の教室に緒方くんもやってきて、バンド名について話し合った。
そして、ついにバンド名が決定した。
「キャンディアップルレッド」
そう、わたしが考えた名前だ!
三人とも、律義にちゃんと三つずつ案を考えてきた。でも、わたしが「キャンディアップルレッド」を出したとき、二人とも
「これ、かっこいいね!」
と飛びついたのだ。
奏太はうれしそうに、黒板にわたしたちのバンド名を書いた。
「何やってるの?」
そう言いながら、同じクラスの浅香さんと夏木さんが、教室に入ってきた。
「オレら、三人でバンド組んだんだ。で、これがバンド名。今、決まったの。奏が考えたんだよ」
奏太は相変わらずくったくのない笑顔で答える。
「バンド組んだってことは、ライブとかするの?」
という二人に、わたしは例の夏祭りのことを説明した。
「へえ、おもしろそうだね」
「それ、楽しそう。絶対見に行くよ」
二人がそんなふうに言ったとき、奏太が突然、
「あっ!」
と大声でさけんだ。
みんながあぜんとしていると、
「二人って美術部じゃなかったっけ?」
と、浅香さんと夏木さんに向き直って聞いた。
「そうだよ。なんで?」
「よっしゃ! 宣伝活動、手伝ってよ」
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