勉強に効く!脳コラム10選 ~ ❸よりよい学習習慣をつけるには

勉強に効く!脳コラム10選 ~ ❸よりよい学習習慣をつけるには

篠原菊紀先生の脳コラム


よりよい学習習慣をつけるには

「ポピー」は親子で楽しく!をおすすめし、実践されているご家庭も多いですよね。今回は、その重要性の再確認と、習慣づくりのヒントをお話しします。

 幼児ポピーでは、ポピーを親子で行うことを推奨しています。子どもに任せっぱなしにするのではなく、親が勉強を見ることが家庭での学習習慣をつけると考えてきたからです。 実際、慶応大の中室先生らの研究によれば、親が勉強を見ていたり、勉強する時間を決めて守らせたりしている場合、子どもの学習時間が長くなることが実証されています。
 彼女らは親のかかわりを「勉強したか確認している」「勉強を見ている」「勉強をする時間を決めて守らせている」「勉強するように言う」に分け、子どもの学習時間への影響を調べました。結果、親が「勉強を見ている」「勉強する時間を決めて守らせている」と子どもの学習時間は長くなる傾向が確かめられました。
  特に「父親が、机に座って勉強を見ている」場合に、もっとも学習時間が長くなる傾向が見られたそうですから、父親と幼児ポピーをすることは大事です。逆に、母親が「勉強するように言う」のは、子どもが女子だとかえって学習時間を減少させたそうですから、お母さんは口だけで関与しようとするのではなく、実際に勉強につき合うのが大事です。また親ではなく、おじいちゃん、おばあちゃんなど他の大人が勉強を見た場合でも、子どもの学習時間が長くなったそうですから、子どもの学習には大人がかかわるほうがいいでしょう。

 だから、子どもの何かを伸ばしたければ、素質や能力ではなく、それにかかわる行動や努力をほめることが大切です。報酬系は、ある行動に対する報酬が繰り返し与えられると、その報酬が得られそうなサインを受け取っただけで予測的に活動します。


篠原 菊紀(しのはら きくのり)先生

篠原 菊紀(しのはら きくのり)先生

公立諏訪東京理科大学 情報応用工学科教授(脳科学、健康科学)。東京大学、同大学院教育学研究科修了。『頭がいい子を育てる8つのあそびと5つの習慣』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)。『子どもが勉強にハマる脳の作り方』(フォレスト出版)など著書多数。NHK夏休みこども科学電話相談など、TV、ラジオ、雑誌でもご活躍。

「ポピフル」は月刊ポピー、全日本家庭教育研究会がお届けしている教育情報サイトです。

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