小学校国語の家庭学習で伸ばすべき力は?
親ができることも解説!

更新日:2025年02月07日

   

小学校の国語教育は、子どもたちの言語能力を育む重要な基盤です。家庭学習を通じて、子どもたちが国語力を伸ばすためには、さまざまな力を意識的に育てることが求められます。具体的には、活字に親しむことで読解力を高め、日常会話を通じて表現力を養い、豊富な語彙を身につけることが大切です。また、実生活の中での体験を通じて興味を引き出し、思考力やコミュニケーション能力を育むことも不可欠です。家庭での取り組みが、子どもたちの国語力向上に大きく寄与します。

1.小学生が国語で学ぶべきこととは?

国語の新学習指導要領で定められていることは?

小学校の国語の新学習指導要領(平成29年告示)では、言語能力の向上を目指し、表現力や理解力を育成することが重視されています。具体的には、話すこと、聞くこと、書くこと、読むことの四つの領域において、相互に関連した指導が求められています。各学年ごとに授業時数が設定されており、例えば、1年生と2年生では話すこと・聞くことに年間15~25時間、書くことに30~40時間、読むことに関しては多様な文章を扱うことが求められています。
また、国語科では言葉の特徴や使い方に関する学習が新たに強調され、語彙を豊かにすることが重要視されています。特に、日常生活で使われる言葉や表現を意識的に学ぶことが奨励され、言葉遊びや伝統的な言語文化を通じて、言語感覚を育むことが目指されています。さらに、情報機器の活用や学校図書館の利用を通じて、学習効果を高める工夫も求められています。
このように、新指導要領は、国語教育を通じて子どもたちが自らの思いや考えを適切に表現できる力を養うことを目的としており、言語活動を通じて豊かなコミュニケーション能力を育成することを目指しています。

国語で身につけるべき力を学年別に紹介!

小学校1年生

1年生では、「読む」「書く」「話す」「聞く」の4つの柱を中心に進められます。ひらがなの読み書きや簡単な文章の理解を通じて、言葉に親しむ力を育てます。特に、友達とのコミュニケーションを通じて、話す力や聞く力を養うことが重要です。

小学校2年生

2年生では、漢字の学習が始まり、語彙力を増やすことが重視されます。物語や説明文を読むことで、内容を理解し、要約する力を育てます。また、友達と意見を交換することで、話し合う力も強化されます。

小学校3年生

3年生では、より複雑な文章を扱い、段落の構成や主題を理解する力が求められます。漢字の学習が進む中で、文章を書く力も強化され、論理的に考えをまとめる力を育てます。相手の意見を尊重しながら話すことも重要です。

小学校4年生

4年生では、物語文や説明文の読み方を深め、内容の理解を深めることが求められます。自分の考えを文章で表現する力を養い、他者との意見交換を通じて、コミュニケーション能力を高めます。批判的に考える力も育成されます。

小学校5年生

5年生では、抽象的な表現や論理的な文章を書く力が求められます。読解力を高めるために、さまざまなジャンルの文章を読み、要点をまとめる力を養います。また、意見を論理的に伝える力も重要です。

小学校6年生

6年生では、国語の学びを総合的に活用し、より高度な文章を読み解く力が求められます。自分の意見をしっかりとした根拠を持って表現する力を育て、社会的なテーマについて考える力も強化されます。

2.国語の家庭学習で注意すべきポイントは?

日常会話で自分の気持ち等を表現する機会を増やす

日常会話は、子どもが自分の気持ちや考えを表現する重要な場です。家庭内での会話を通じて、子どもは言葉の使い方やコミュニケーションのスキルを自然に学びます。特に、自分の意見や感情を言葉にすることは、国語力の向上に直結します。親が子どもに質問を投げかけたり、意見を求めたりすることで、子どもは自分の考えを整理し、表現する力を養います。また、会話の中で新しい語彙や表現に触れる機会も増え、語彙力の向上にもつながります。さらに、子どもが話す内容に対して共感や反応を示すことで、子どもは自分の意見が大切にされていると感じ、話すことへの自信を深めます。こうした日常的な会話の積み重ねが、国語の学習において非常に重要な基盤を築くことになります。家庭での会話を大切にし、子どもが自由に表現できる環境を整えることが、国語力を育む鍵となります。

本や新聞等の活字を読む

活字に触れることは、国語力を高めるために欠かせません。読書を通じて、子どもは語彙を増やし、文の構造や表現方法を学びます。特に、物語や説明文を読むことで、さまざまな視点や考え方に触れることができ、理解力や思考力が養われます。また、新聞を読むことで、時事問題や社会の動きについての理解が深まり、批判的思考を育むことにもつながります。家庭での読書習慣を促すために、子どもが興味を持つジャンルの本を用意し、一緒に読む時間を設けることが効果的です。こうした活動が、国語力の向上に寄与します。

色々なこと体験をさせ、興味を持たせる

子どもにさまざまな体験をさせることは、国語力を育む上で非常に重要です。実際の体験を通じて得た知識や感情は、言葉で表現する際の豊かな素材となります。例えば、自然観察や博物館訪問、地域のイベント参加など、実際に見たり感じたりすることで、子どもは興味を持ち、学びへの意欲が高まります。また、体験を通じて得たことを家族や友達に話すことで、表現力やコミュニケーション能力も向上します。多様な体験を通じて、子どもが自分の言葉で思いを伝える力を育てることが、国語学習において重要です。

3.小学生が国語を苦手な理由は?

活字に親しみがない

小学生が国語を苦手と感じる一因は、活字に対する親しみの欠如です。普段から本を読まない子どもは、活字を目にする機会が少なく、長文や多くの文字を見ただけで抵抗感を抱くことがあります。このような状況では、活字を読むこと自体がストレスとなり、国語への苦手意識が強まります。また、活字に慣れていないため、文章を読む際に集中力が続かず、理解が追いつかないことも多いです。家庭での読書習慣や、親による読み聞かせが不足していると、活字に対する抵抗感が増し、国語力の向上が妨げられます。

語彙力が足りない

国語が苦手な小学生の多くは、語彙力が不足しています。語彙力とは、言葉を理解し、適切に使う力のことを指します。語彙力が低いと、文章の内容を正確に理解できず、教科書や問題集を読むことが困難になります。特に、知らない言葉が多いと、文章の意味を推測することができず、理解が追いつかなくなります。また、語彙力が不足していると、自分の考えや感情を表現する際にも限界が生じ、コミュニケーションに支障をきたします。日常生活での会話や読書を通じて語彙を増やすことが重要ですが、家庭での会話が少ない場合や、活字に触れる機会がないと、語彙力は育ちません。結果として、国語に対する自信を失い、苦手意識が強まるのです。

読解力が足りない

読解力の不足も、小学生が国語を苦手とする大きな理由です。読解力とは、文章を読み解き、内容を理解する力を指します。国語の問題では、長文や複雑な表現が多く、これを正しく理解するためには高い読解力が求められます。しかし、読解力が不足していると、文章の主題や要点を把握できず、問題に正しく答えることが難しくなります。特に、文章の文脈を理解する力が欠けていると、内容を正確に把握できず、誤解を招くこともあります。読解力を高めるためには、日常的に本を読む習慣をつけることが重要ですが、活字に触れる機会が少ないと、読解力の向上は難しくなります。

      

4.新学社が制作している通信教育・家庭学習教材『小学ポピー』

「小学ポピー」の発行元である新学社は、全国の小・中学校で使われるドリルや問題集、資料集などの学習教材を発行している編集社であり、そんな学校教材作りのノウハウを活かして、ポピーは作られています。お子さまが学校で使う教科書に沿って編集されているので、授業に合わせての予習・復習がしやすいです。
また、年齢に合った内容の読み物教材が毎月届くので、豊かな心や想像力、表現力などを育めます。