タブレット学習(デジタル学習)のメリット・デメリットは?
紙学習との比較とおすすめの併用方法を解説
更新日:2024年10月24日
1.近年注目されているタブレットによるデジタル学習
おうちの方が子どもの頃にはなかった"デジタル学習"。
小学校でデジタル教科書が導入されたり、タブレットで学べる学習アプリが登場したり、「GIGAスクール構想」により全国の小中学校にタブレット端末が配布されたことで、デジタル教育・ICT教育が一層進化しています。
でも、「タブレットを使って学んで本当に力が身につくの?」と不安に感じる方も多いと思います。
そこで、今回はポピーの考えるデジタル学習と紙学習のメリット・デメリットを解説していきます!
2.タブレットによるデジタル学習のメリット・デメリット
メリット
動画や音声で理解が深まる
動画や音声で、視覚的・聴覚的に学習内容を理解できるのはデジタル学習の最大のメリットです。理科の実験や英語の音声の学習などは、タブレットやスマホを活用することでさらに深く理解することができます。
学びへのハードルを下げられる
デジタル学習はゲーム感覚で取り組めるので、学びへのハードルを下げることができます。タブレット1台でたくさんの教科に取り組めるので、持ち運びやすくどこでも学習ができます。
間違った問題の繰り返し学習がしやすい
紙の教材では、同じ問題を繰り返すために手間がかかりますが、デジタル教材では自動的に間違った問題を抽出し、効率的に復習できる仕組みが整っています。これにより、苦手な分野を特定し、重点的に学習することが可能になります。
デメリット
自分に必要な学習を自分で見つける力がつきにくい
答えを入力すると自動で採点してくれるデジタル教材は、「すぐに答えがわかって便利」とメリットに感じられるかもしれませんが、機械が自動で採点するので、間違いやすいポイントを把握しづらくなってしまうことも…。自分の間違いや、何をやるべきかを指示してくれる学びが当たり前になってしまうと、用意された課題に取り組むことしかできなくなってしまいます。自分に必要な学習を自分で見つけるという、能動的な学びはタブレットでは取り組みにくいのです。
視力低下など健康面でのリスク
長時間のデジタルデバイス使用は、目の疲れや視力低下を引き起こす可能性があります。特に子どもは視力が発達段階にあるため、デジタル学習の影響を受けやすいです。適切な使用時間を設けることが重要ですが、家庭での管理が難しい場合もあります。
注意散漫のリスク
デジタル学習環境では、ゲームやSNSなどの誘惑が多く、集中力を維持するのが難しい場合があります。特に未就学児や小学校低学年の子どもは、学習に対する強制力が弱く、注意が散漫になりやすいです。このため、学習効果が薄れる可能性があります。
3.デジタル・タブレット学習が向いているシーン
それではどのようなシーンでデジタル学習を取り入れたらよいか、具体的なイメージを通じて探っていきましょう。
勉強に苦手意識がある場合の導入として
勉強に苦手意識を持っている子どもには、ゲーム感覚で楽しみながら学習を進められるコンテンツが効果的です。例えば数の数え方の理解が難しく、算数に苦手意識を持っている子どもには、紙教材で学習するより、スゴロク型のゲームで楽しみながらの方が理解を深めやすく、学びのハードルをさげることができます。
子どもの勉強を見る時間を取るのが難しい
共働きでつきっきりで子どもの勉強を見るのは難しいというご家庭には、学習プログラムの提案や採点などを自動で行ってくれるデジタル学習だと、子ども一人でも安心して学習を進めることができます。子どもの学習状況を一目で確認できる機能を活用すれば、把握することも安心です。
自分の得意な分野を意欲的に伸ばしたい
オンライン教材やアプリは、さまざまなレベルの幅広いコンテンツを提供しており、得意な分野や興味のあるテーマにすぐにアクセスできます。自分のペースで学びを進められ、より高度な内容に挑戦することができるため、学習意欲が高まり、将来的な学びへつなげられます。
4.紙の学習のメリット・デメリット
メリット
解く過程が残るので間違いに気づきやすい
「なぜ間違えたのか」「どんなところが苦手なのか」を自分で把握することは重要な力です。紙での学習だと、問題を解く過程を書いて残すため、どこでつまずいたかひと目で気づくことができます。例えば、算数なら計算の過程を紙に書いて残しておくことで、自分がどういう考え方をしたのか、どこで計算を間違えてしまったかを振り返ることができます。
学びの全体像をつかみやすい
将来、高校受験や大学受験の対策をするとき、自分の苦手を発見し重点的に補強する学習が不可欠になってきます。 さらに大人になったとき「今すべきこと・必要なこと」は自分しかわかりません。 学習内容が難しくなればなるほど「自ら学ぶ力」を養いにくくなってしまうので、小学校の低学年のうちから意識しておくといいでしょう。 今日取り組む勉強を自分で決めたり、テストに合わせて自分で学習計画を立てたりする習慣があることで、学びの全体像をつかめるようになります こうした手間が、将来「自分で考えられる人」と「人からの指示を待つ人」の差になってきます。
記憶の定着
紙での学習は、手を動かして文字を書くことで脳に刺激を与え、記憶の定着を促進します。書く行為は、視覚的な情報と運動的な記憶を結びつけるため、学習内容がより深く理解されやすくなります。特に、計算や漢字の練習など、反復が重要な学習においては、紙に書くことで効果的に知識を定着させることができます。
デメリット
学びに取り組むハードルが高い
「紙での学習は"The お勉強"という感じがして、子どもが取り組みたがらない」というご家庭も多いかもしれません。しっかり座らせて長時間勉強させようとしてもなかなか集中できず、さらに勉強への苦手意識につながってしまうかもしません。
持ち運びの不便さ
紙の教材は、教科書やノート、問題集などが必要となり、荷物がかさばることがデメリットです。特に、学校に持っていく際には、重さやかさばりが負担となり、子どもが持ち運ぶのが大変になることがあります。このため、学習環境が整いにくくなることもあります。
繰り返し学習の難しさ
紙の教材では、間違った問題を再度解くためには、別のページや問題集を用意する必要があります。これにより、苦手な分野を重点的に復習することが難しくなります。また、問題集に直接書き込むと、再度解くことができなくなるため、効率的な学習が妨げられることがあります。
5.紙での学習が向いているシーン
それではどのようなシーンで紙学習を取り入れたらよいか、具体的なイメージを通じて探っていきましょう。
自分で計画を立てる力をつけたい
自動的に学習プログラムを提案してくれるデジタル学習と違い、自分で学習計画を立てる必要のある紙学習は、自己管理能力を育てるのに適しています。自分で考えて勉強するという、この「能動的な学び」の促進が、学習習慣付けにおいても非常に重要になってきます。
学習内容を定着させたい
大人でも、書くことよりデジタル機器の漢字変換に頼ることが多くなると漢字を思い出せなかったりすることがありますが、子どもも同様で手を動かして覚えたことはしっかりと脳にインプットされます。手を動かして「書く」ことで脳が刺激され、学習内容の定着につながります。
問題解決能力を高めたい
紙に書いて学習の過程を残すことで、答えに至るまでの見直しや、解答・解説との見比べがしやすくなります。こうした積み重ねで問題解決の過程が脳に定着しやすくなり、問題解決力が高まっていきます。
6.デジタルと紙をどうやって活用・併用するのがベスト?
デジタル学習の活用方法例
学びのきっかけづくり
視覚的に魅力的なデジタル学習は学びのきっかけを作ります。勉強に苦手意識を持っている子どもにも、クイズやゲーム形式の教材で興味を引き、遊びの延長で自然と学習に取り組む姿勢を育てることができます。
英語音声や理科の実験解説
英語の教科書に掲載された文章をネイティブの発音で聴くことで、正しい発音やリスニング力を向上させることができたり、理科の実験をアニメーションや実際の動画で視覚的に学ぶことで、抽象的な概念を具体的に理解しやすくなります。
計算などの繰り返し学習
計算ドリルや漢字練習アプリを使用することで、子どもたちは自分のペースで何度でも問題に挑戦できます。即座にフィードバックが得られるため、間違えた箇所をすぐに確認し、繰り返し学習を行うことで理解を深められます。
紙による学習の活用方法例
毎日の予習や復習
授業前に予習することで授業の理解が深まり、授業後にノートを見返し、重要なポイントをまとめることで記憶の定着を図ることができます。このように、紙を使った学習は視覚的に情報を整理しやすく、学習内容の習得や定着においては最適です。特にポピーのように、お子さまが学校で使う教科書に沿って編集されている教科書準拠の教材は、授業に合わせての予習・復習がしやすいです。
学び方を学ぶ
紙教材での学びを通して、学び方そのものを学ぶことも重要です。例えば、ノートに自分の考えた過程や疑問を書き残すことで思考を整理し、問題解決能力を高めることができます。与えられた問題ではなく、学校の進度に合わせて自分で学習するページを選ぶプロセスは、自己学習のスキルを育むのに役立ちます。
テストの予行演習
紙の教材は、テストの予行演習にも適しています。過去の問題集や模擬試験を使用することで、実際の試験形式に慣れることができます。例えば、時間を計って問題を解くことで、試験当日の緊張感を軽減し、時間配分の感覚を養うことができます。また、解答後に自己採点を行うことで、自分の弱点を把握し、次回の学習に活かすことができます。
7.紙とデジタルのメリットを活かすならポピー!活用事例を紹介
「紙」「デジタル」どちらかだけではなく、それぞれの利点を活かし、上手に使っていくことがこれからの学びには欠かせません。
ポピーでは、「自ら学ぶ力」を養うため、学習内容の理解・確認は紙の学習を中心にし、デジタル学習は動画や音声など補助的に使う方法をおすすめしています。
大人も一緒に楽しめる!
別の教材ではオモチャが付いていたが、全然遊んでくれずゴミになっていました。ポピーは本の最後に切り取って遊べる付録としてカードゲームやすごろくなどがあり、大人も一緒に楽しめるものが多くて何度も遊べるし無駄にならない。ドリるんやワークの内容もバランス良く、スマホと連携して音やお話が聞けたりとても充実していて何も文句ないです!
すごろくゲームがモチベーションに!
小学校へ入り宿題が出る中で、宿題+αの学習ができるか不安でした。しかし、ポピーのデジ・サポで、すごろくのゲームが進むことがモチベーションになり、「すごろく進めたいからあと〇ページやりたい」と自分から進んで学習するようになりました。
スケジュール管理機能が便利!
今までは「いつポピーをやればいいか」分からなかったから、デジ・サポでスケジュール管理ができてうれしいです。次の月の号が来てもたまっておらず大変たすかっています。「がんばりすごろく」はポピーを1ページやると1マス進めて、ゴールに何があるのか楽しみです。スマホでできるからいい。